2023年04月21日 1769号
(実発行日 4月14日)
【1769号主張 岸田、維新の軍拡・新自由主義路線反対 統一地方選後半戦に勝利しよう】
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維新の大幅議席増
4月9日投開票の統一地方選前半戦結果は、維新の会の大幅議席増が最大の特徴である。維新は大阪府知事・市長・奈良県知事選に勝利し、道府県議選で59議席から124議席に倍増。自民党は1153議席で改選前から98議席減少し(前回当選からは微減、4/10日経)、共産党は75議席で24議席減らした。市民の現状への不満を維新が吸収した。
しかし維新の政策は、自民党と本質的な差はない。維新は「身を切る改革」をうたい、実際はグローバル資本のための新自由主義政策を徹底して推進しているにもかかわらず、あたかも自民とは異なり、経済成長をもたらして市民を幸福にするかのように宣伝した。
その典型が維新の本拠地大阪の選挙戦であった。カジノ推進は維新の最重要といえる政策であったが、選挙戦ではほとんど触れず、教育無償化を実現したと主張した。全国の自治体で教育無償化が進められ、多くの政党、候補者が教育無償化を掲げているのに、維新だけの独自の成果だとアピールした。だが実は、大阪では、テスト漬けの中で不登校生徒が大幅に増加し、公立学校が統廃合され、学校用地は売りとばされた。
維新はメディアを使いやってる感≠演出、浸透させることで支持を集めた。
大阪維新との攻防
これに対し、維新に反対する勢力はカジノ住民投票直接請求署名を21万筆集め、維新を追及した。今地方選では、維新のカジノ推進への徹底した批判、そのためにも運動を通じた統一が必要であったが、それは実現しなかった。その結果、多くの大阪府民の変革に対するあきらめの下で、維新の勝利がもたらされた。
しかし、そうした中でも私たちMDSが府議選で重点候補として推した山川候補(大阪市城東区)は1万2457票を獲得。2019年市議選の票(4481票)を大きく上回った。住民投票運動が広く展開された城東区では、共産党と市議選・府議選の調整を行う共闘が成立した。このような共闘をすべての選挙区で進めなければならなかった。また、横浜市議鶴見区で同じく重点候補に推した青島候補は、厳しい選挙戦の中、前回同様の支持を獲得した。
後半戦で岸田、維新ノー
岸田政権は台湾有事をあおり、敵基地攻撃能力を持つ大軍拡を進めている。これに対し野党第1党の立憲民主党は、長距離ミサイルは必要などと不明確な態度をとり、維新と共闘する。維新は自民党以上に改憲・軍拡推進だが、市民に対しては「改革」を主張する。
今必要なのは、岸田の軍拡増税に反対し社会保障切り捨てを許さない闘いを進めること、改革を装う維新の軍拡、新自由主義路線の本質を暴き闘うことである。統一地方選後半戦に勝利し、反撃しよう。
(4月10日) |
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