2023年04月21日 1769号

【物語は下町からはじまる/4人の女性区長予定候補集う/北区・江東区・墨田区・足立区】

 東京・下町の4区長選に無所属市民派の女性4人が立候補を予定している。北区(4月16日告示、23日投開票)の橋本やすこさん、江東区(同)のあしざわ礼子さん、墨田区(同)のさねふじ政子さん、足立区(5月14日告示、21日投開票)の西山ちえこさんだ。

 4月7日、王子駅北口に4人が勢ぞろい。「物語は下町からはじまる」と銘打って順にマイクをとった。

 トップはあしざわさん。「ふつうの女性4人がなぜ立ち上がったか。岸田政権の下で暮らしと平和が脅かされている。何とかしてほしいという市民の思いとジェンダー平等・女性の政治参加の機運があったから」と切り出し、「4区はすべて荒川流域にあり、水害に弱いことが共通点。災害対策は江東区だけでは限界がある。出会った3人と手を携えて対策することで住民の皆さんの命を守れる。大変心強い」と語る。

 さねふじさんは物流センターの改善をサポートしてきた。「センターに働く女性の9割以上が非正規。時給単価は上がっていないのに、社会保険料や教育費の負担は増えている。病気をすれば明日から収入がなくなる。社会の矛盾がしわ寄せされる。そんな政治を変えたい。この4人にはその力がある」と胸を張った。

 西山さんが決意を固めたきっかけの一つは、3年前区議会で自民党区議が「同性愛が法律で守られれば足立区は滅びる」と発言したこと。「性的マイノリティを侮辱する発言は過去にも行われていた。自公=現区長の長期政権のよどみ、停滞のなせるわざだ」。4区に共通の防災や貧困問題への取り組みには女性の視点が不可欠。「今回、下町で4人の女性市民派候補がそろったことは歴史的に意味がある」と述べ、盛大な拍手を浴びた。

 橋本さんが締めくくる。「下町の太陽が4つ上がるよう。区民の夢と期待を一身に受け、一人では倒れるかと思ったが、4人なら勇気百倍。ジェンダー平等をすべてに貫く。できっこない、ではなく、やるっきゃない。4人が立ち上がりました。次は皆さんです」と明るく呼びかけた。


「やすこフェス」 楽しく盛り上がる/橋本さんの思い、北区のすみずみへ

 「下町物語」の街頭宣伝をはさんで午後3時からと6時からの2回、王子駅近くの北(ほく)とぴあで北区長選予定候補・橋本やすこさんの事務所開き=「やすこフェス」が行われ、計169人が参加。長年の地域活動の中でつながった人たちがトークや歌で楽しく多彩な応援メッセージを寄せた。

 「朝活さあ行こう!」街頭宣伝チームの高瀬幸子さんは「買い物の時間帯に合わせ今まで約100スポットへ。どこでも出会いや再会があります。『困っていませんか。それはあなたのせいではありませんよ』と語りかけるやすこさんの思い、政策を北区のすみずみにまで届けましょう」と訴えた。

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