2023年05月05日 1771号
【1771号主張 統一地方選・衆参補選 岸田 維新の戦争・軍拡と闘おう】
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見えにくかった変革方向
4月9、23日投開票の統一地方選、23日投開票の衆参5補欠選挙が行われた。
衆参補選では、メディアも「想定外の大接戦」(4/24朝日新聞社説)と述べる事態となったが、自民党が4議席を得、日本維新の会が和歌山で1議席を獲得した。地方選では、維新が道府県議選・市議選で大幅に議席を増やし、目標としていた「首長・議員600」を超える774人を獲得した。関西だけでなく東京都内の地方議員数を22人から73人に急増させた(4/25朝日)。公明党はこれまでの最多となる12人が落選。共産党は全国で91議席減らした。
補選接戦≠ノ見られるように市民は自公岸田政権に不満を持つ。しかし多くの市民にとって変革の方向がなかなか見えない中で、やむなく自公を支持するか、棄権するか、本質は自公と変わらないにもかかわらず「身を切る改革」を主張する維新に投票となった。
自公維新によるグローバル資本のための戦争・新自由主義路線と鋭く対決しなければならなかった。ところが、野党の多くは自公政権に半ば取り込まれてきた。最大野党の立憲民主党は長距離ミサイル保有を容認するなど自公政権の大軍拡に真正面から対決せず、改憲・大軍拡推進の維新と共闘した。こうした状況では、市民に平和と民主主義への変革の展望を示せるわけがない。大分の参院補選などで共闘が成立したが、選挙選全体を左右するものとはならなかった。
岸田・維新と対決
私たちMDS、そして変革を求める市民は、岸田政権の軍拡、生活破壊攻撃に対し闘いを組織し訴えることで対抗してきた。闘いの中で共闘を強化してきた。特にカジノ誘致に反対する闘いを徹底して行った。横浜でカジノを阻止した闘いを踏まえ大阪ではカジノ住民投票請求運動に取り組み、21万筆もの署名を集めた。この力で維新と対抗した。
選挙戦でも岸田・維新と鋭く対決し闘いぬいた。とりわけ維新の拠点である関西では真正面から対決し、カジノ、医療切り捨て、公教育破壊を徹底批判した。東京・北区長選などでも地域から市民の共闘を進めた。
選挙結果は岸田政権が支持されたことを示すものではない。グローバル資本主義への不満は市民の間に強く存在する。維新は市民の不満を取り込み改憲戦争路線を進めようとしている。維新のごまかしを打ち破るのは闘いであり、主権者市民の運動である。
民主主義的社会主義へ
自公維新の戦争と新自由主義路線に根本から対抗する展望は民主主義的社会主義である。グローバル資本の収奪、搾取、格差拡大を許さず、闘う全世界の民主主義・社会主義勢力とともに、グローバル資本主義の支配を終わらせるために闘おう。
(4月25日) |
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