2023年05月05日 1771号
【東京・北区長選 橋本やすこさん 敗れるもやさしさ≠ヘ芽生えた】
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東京・北区長選最終日の4月22日、「やさしいまちをつくる会・北区」から立候補した橋本やすこさんは赤羽駅東口でマイク納めの街頭演説を行った。
「みんなで分かちあって、助けあって」と、最後まで「やさしさめぐる 住みよいまち」を訴える。涙をこらえ声をつまらせながらも、支援者の「がんばれ」の応援にこたえて微笑(ほほえ)む。「多様な人たちと一緒に生きていく、小さな声に耳をかたむけ対話で解決していくまちを、みんなで一緒につくりたい」とみんなで≠何度も繰り返した。
市民も応援に駆けつけマイクを握る。障がいを抱えながら一人暮らしをする男性は「橋本さんを是非とも応援してほしい」と呼びかける。「ソーシャルコミュニティめぐりや」で共に活動する女性は「困窮者が訪ねてくると食事を提供して温かく迎える」など橋本さんの数限りない支援活動をアピール。北区議会議員を過去10期務めた八百川(やおかわ)孝さんや北区議候補のの山けんさんも「住民を無視した再開発を止めるためには、区長は橋本さんしかいない」と必勝を誓った。
訴えは1万2528票の支持に結実したが、当選には至らなかった。橋本さんは「残念な結果に終わったが、今日を『やさしいまちをつくる会・北区』の改めての出発式としたい。選挙活動を通して課題も見つかった」と毅然(きぜん)と前を向く。
街頭に立つ橋本さんに親しく声をかける人は、この社会の生きづらさ≠痛感している人が多い。子どもの居場所「ピノッキオ」や9か月間毎日の無料弁当配布。橋本さんはその痛みに寄り添ってきた。「その人たちを放(ほう)っておけない」と語る橋本さんのやさしさめぐる♀動はどこまでも続く。
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