2023年05月12・19日 1772号
【『沖縄、再び戦場(いくさば)へ』 (仮)/各地に広がるスピンオフ作品上映会】
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三上智恵監督のメッセージ共有/地域から応える連帯を/広島市
沖縄屈辱の日(4/28)の翌29日、広島市内で三上智恵監督の新作『沖縄、再び戦場(いくさば)へ』の完成に先立って一部を視聴する「スピンオフ作品上映会」を開催した。
上映会は、ミサイル搬入など軍事要塞化が一気に進み対中国緊張激化政策の最前線にさせられている琉球弧(南西諸島)の島々で、平和を守ろうと必死に闘っている現地の人々に連帯するもの。同時に、6月2日のZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)スピーキングツアー広島集会も呼びかけ、継続した沖縄連帯の運動を広げていくことをめざして企画した。
DVD視聴に先立って、「ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会」メールマガジン117号(4/11) に掲載された三上監督のメッセージを読み上げた。新作完成を待たずにスピンオフ作品のまま無料貸し出しで全国に自主上映を呼びかけた思いを参加者と共有するためだ。「敗北を撮るということ」で始まるメッセージは、軍事化に抵抗するために現場の闘いを撮りながら、ミサイル搬入強行と沖縄戦がすぐそこまで来ている現実に途方に暮れながらも、決してあきらめることなく、全国の仲間に連帯を強く呼びかけるものだった。
参加者は食い入るように映像に見入った。宮古島など島の人々の叫びが胸に突き刺さる。45分の上映後、すぐに監督のメッセージに返答する形で感想を書いてもらった。「本土ではほとんど伝えられていないショッキングな実情だった。戦争がそこまで来ている」「戦争が始まる予感を、子どもたちの小さな怯えた目がそれを感じているのを知ると、胸がつまります」
会場では、「台湾有事」を巡って活発な討議がなされた。G7広島サミットで、核拡大抑止≠フ名で戦争挑発と緊張激化政策の意思統一がなされようとしている今、沖縄、琉球弧で闘う人々と連帯し、東アジアで戦争の危機を高める岸田政権の大軍拡を許さず、市民の国際連帯で地域の平和を切り開く。そうした世論をこそ高めていきたい。
(ZENKO・広島 日南田成志)

注目に驚いたスピンオフ上映/私たちの社会の問題だ/京都・向日市
5月4日から7日まで、三上智恵監督のスピンオフ映像作品『沖縄、再び戦場へ!』(45分)の上映会と写真展を行いました。
この夏の向日(むこう)市議会議員選挙にむけて、阪急「西向日」駅前に「杉谷さんとともにまちを創る会」事務所を開設したのですが、駅前すぐの好立地を生かして、沖縄の島々で進められる戦争準備の動きを多くの市民に伝えたいと考えました。
展示写真は、沖縄平和サポートからお借りした膨大な写真セットの中から、約50枚を展示しました。
映画は圧巻でした。米軍も自衛隊も居なかった静かで平和な島々に、物々しい戦車やミサイルが搬入されてくる映像、「なんでこんなもの持ってくるの?戦争になっちゃうじゃない!」と涙を流しながら抗議する女性の叫びに真実が凝縮されていると感じました。
4日間で約80名と、予想を超える参加がありました。「映画をぜひ観たい」と大阪や滋賀県からの来場者の他、来阪中の沖縄県宜野湾市議の参加もあり、注目の高さに驚きました。来場者の多くは情報を伝え聞いて訪ねて下さった方々でした。プラッと立ち寄る通りがかりの市民は少なく、特に若い世代の来場がほとんど無かったのは残念です。
上映の後、単に遠い沖縄の動きではなく私たちの社会の問題であることを広く伝えていくため、取り組みを情報交換していこうと、参加者に呼びかけました。三上智恵さんの訴えに応えて、上映運動が広がっていくことを願っています。
(向日市議・杉谷伸夫)
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