2023年06月09日 1775号

【市民が支えた統一地方選】

 地域を変えるのは市民の力だ。各地で闘われた地方選挙が改めて証明した。東京・足立区で区長選・区議選を支えた支援者から寄稿してもらった。選挙の結果は違ったが、市民に政策を届ける工夫と努力は同じだった。

東京・足立区議選/8年の実績を訴え/誠実な運動が結実

 新興勢力≠フ台頭により、大激戦となった足立区議会議員選挙。既存政党の現職議員が軒並み得票を減らす中、土屋のりこは200票弱の得票を増やし、確固とした再選を果たすことができた。新自由主義的自治体改悪を許さず、市民の自治を前進させようと闘う私たちの大きな勝利だ。

 これまでの選挙スタイルから大きな変化のあった今回。都営住宅のドアポスティングをベースに、誠実にこつこつと取り組み、対話活動や電話かけ、街頭宣伝で1票1票をしっかり票読みしたことが選挙戦の終盤、票を固め、前回より得票を伸ばす大きな力となった。

 共産党が現職2名落選、票も5700票余を減らす中、私たちが前進できた要因は何か。それは、▽暮らしの負担増を許さず闘った成果(介護保険料値上げ幅圧縮)▽区民要望に寄り添い改善を具体的に勝ち取れた実績▽特権的立場に立たず庶民の暮らしを代弁する立場が鮮明であること(議員報酬半減)。そこから、「土屋さんは誠実でいい」「(介護保険の)値上げを小さくしてくれてありがとう」「立憲は何したいかわからないが、土屋さんは議決態度がいい。これまで投票せずにすみませんでした」「(報酬供託)かっこいいね」と、他の候補者と土屋のりことの違いを鮮明にし、支持を固めることができたと受け止めている。

 政策を広めるために、都住へのポスティング、全戸配布、支援者のみでの駅頭宣伝などをはじめ、色々な形で行動に取り組んだ。

 具体的に暮らしをどうよくするのか、ビジョン・未来を示せたからこそ、土屋への支持が固くなり、選挙戦では支援者が次々ボランティア参加し盛り上がった。

 どう働きかけると票が読めるかと知恵を絞り、電話かけに対話に共に汗を流してくれた仲間たちに感謝だ。

(平和と民主主義をともにつくる会・東京 石島孝)


足立区長選を闘って/楽しかった「一人街宣」

 足立区長選挙は準備期間が短く、残念ですが負けました。でも選挙の応援は楽しかったです。

 一人街宣は首都圏なかまユニオンの石川正志さんに教わりました。区政変革の願いを込めた「足立区を庶民に取り戻そう」の幟(のぼり)を掲げ、大声でなくても自分流の普通の声で「区長には西山ちえこをお願いいたします」と言って目と目が合えばチラシを渡し、相手の足が止まれば「足立区は1807億円もの積立金があります。全国4位のお金持ちなのに、小学校の給食費は無料ではありません。変ですね! 介護保険料は23区で一番高いのに、また値上げするらしいです。おかしいですね! 西山ちえこが区長になれば、廃止された生きがい奨励金を復活させます」等としゃべります。

 相手が話に乗ってきたら、統一教会問題、ジェンダー問題、LGBT問題、戸籍事務の民間委託と区民のプライバシー問題など、自分の答えられる範囲の話をします。ですから、一人街宣は候補者の政策をしっかり覚えなければなりません。

 楽しかったのは、北千住駅西口で20歳ぐらいの女性2人が「西山さん応援しています」と笑顔で近寄ってきてくれたこと、西新井駅で高齢の女性2人が「近藤区長の多選はダメ。頑張って」と激励されたこと。その他、たくさんの楽しい出会いがありました。

 石川さんは「俺が千人いれば逆転できた」と言っていました。合点でぇ〜。

(ZENKO千葉 稲井邦利)

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