2023年06月16日 1776号

【ZENKOスピーキングツアー 京都/闘いは少しずつ進んでいく/ミサイル配備から命を守るうるま市民の会 宮城英和さん】

 5月29日の京都集会では、「ミサイル配備から命を守るうるま市民の会」の事務局長宮城英和さんが現地の反対運動を紹介した。

 うるま市は、沖縄島の東海岸中部に位置し、2005年具志川市など2市2町が合併してできた県内3番目に人口の多い市だ。原子力潜水艦や原子力空母が寄港する米軍の重要港湾施設ホワイトビーチがある。それに隣接する陸上自衛隊勝連分屯地に地対艦ミサイル部隊配備計画の報道があったのは21年8月。宮城さんらは学習会や現地調査活動を行い、22年11月、市民の会を立ち上げた。「最も心配するのは、攻撃する場所が攻撃される場所になるということ。近くには学校や保育園、住宅地が広がる。県立与勝高校は分屯地からわずか160bしかない」

 分屯地のある勝連半島は、旧日本軍が高射砲部隊を配置し、米軍上陸に備えた所だった。その後、日本軍基地を拡張した米軍が核ミサイル(ナイキ、ホーク、メースB)を配備していた。施政権返還により撤去されたミサイルは、再び自衛隊によって配備される。

 「この状況を打開するために地元は声を上げるしかない」と宮城さん。東京での教員退職後、地元に帰った。仲井眞元知事が辺野古新基地を受け入れた年だった。「いい正月を迎えられる」とのことばに怒った。9条の会をつくり、事務局長として平和運動に取り組む。うるま市島ぐるみ会議の事務局長として、週2回辺野古へバスを出している。

 三上智恵監督のスピンオフ作品上映会やミサイル写真展を開催している。「100人集まることもあれば、40人程度のこともある。一喜一憂しないことにしている。少しずつ進んで行くと思っていればいいのでは」と語る宮城さん。「あきらめず、継続すること」と会場からの質問に答えた。

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