2023年06月16日 1776号

【広島 琉球弧の軍事化は一体/戦争をさせない種子島の会 和田香穂里さん】

 6月2日の広島集会は、前西之表市議で戦争をさせない種子島の会の和田香穂里さんをゲストとして開催。オンラインを含め約70名の参加がありました。

 和田さんは、「自衛隊馬毛島(まげしま)基地建設の現状と種子島の反対運動」と題して次のように報告されました。

 《馬毛島基地は、2本の滑走路(2450b、1830b)、飛行場関連施設、空母の接岸もできる港湾施設、火薬庫などを備える。島をまるごと(1)自衛隊の訓練拠点(2)琉球弧での戦闘の後方支援(兵站〈へいたん〉)拠点(3)米軍空母艦載機離着陸訓練施設とする巨大軍事基地で、種子島の隊員宿舎や管理事務所、錬成訓練施設、自衛隊ヘリポートなどと一体的な基地化が計画されている。

 1月12日、基地の本体工事が着工。最大6千人と見込まれる建設作業員や建設、警備などの島外資本の流入により、ホテル、アパートの不足、家賃の高騰、ゴミの大量発生、水不足など様々な問題が既に発生しつつある。また、建設作業員の奪い合い・囲い込みにより、地元零細企業や農業・林業従事者が減少、漁業制限等で漁業も衰退するなど、地場産業の破壊と地元経済の混乱が進行しつつあり、積極誘致派からさえ「こんなはずじゃなかった」の声も上がっている。

 種子島は自衛隊関係者も多く、基地反対運動には厳しい面もあるが、馬毛島と琉球弧のミサイル配備は一つの大きな問題だ。全国から反対の声を上げてもらいたい。》

 参加者からは、基地建設の状況やそれに伴う地元経済の歪み、生活破壊の状況がよく分かったとの声が寄せられました。引き続き、南西諸島のミサイル要塞化に反対し、『沖縄、再び戦場へ』スピンオフ作品上映拡大や署名などの取り組みを強化したいと思います。

(ZENKO広島・奥原弘美)

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