2023年06月30日 1778号

【さらに広がるZHAPの成果/YDSAが沖縄≠テーマに/7/3オンラインセミナー開催】

 YDSA(アメリカ青年民主主義的社会主義者)のメンバーが7月3日(日本時間)、沖縄の米軍辺野古新基地建設問題をテーマにオンラインセミナーを開催する。スピーカーはZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)共同代表の田中拓真さん。DSA(アメリカ民主主義的社会主義者)とともに取り組んでいるZHAP(ZENKO辺野古反基地プロジェクト)に若いメンバーがどのように関われるかが討議される。

 DSAの青年組織、YDSAは主に大学などを単位とした支部をつくっているが、学生ばかりでなく、大学職員や青年労働者も対象だ。規約では3人以上で支部登録ができる。30歳以上のメンバーは組織の役員選挙に出ることはできない。21年1月の時点で130支部の登録があり、支部に属さないメンバーもいる。

 2人の共同議長と7人の執行委員で全国調整委員会(NCC)を運営し、支部の活動を援助している。共同議長はDSAの全国政治委員会のメンバーとなる。

 どんな活動をしているのか。YDSAの通信『赤い手紙』(6/6第2集)から紹介する。

 コネチカット州のウェズリアン大学の支部はアンケートを基に、中絶と緊急避妊薬の費用を大学に求めるキャンペーンを行い、勝利した。今秋からは保険適用後の中絶の医療費、クリニックまでの往復の交通費、術後の痛み止めの薬代などを大学が負担する。

 学生自身の問題だけではない。大学講師の処遇改善の闘いを組織したのはニューハンプシャー州立大学支部だ。授業の50%を担う講師陣が無契約のまま800日以上も勤務を強いられている問題に取り組んだ。オハイオ州のケント州立大学では最低賃金時給15ドルの要求運動を組織した。

 季刊誌『活動家』(2023年春号)には「Z世代の戦争は階級闘争だ」と題する論考が掲載されている。筆者のクラークさんは2000年生まれ、元共同議長。昨年、米国史上最大の大学職員のストライキとなったカリフォルニア大学でYDSAメンバーとストライキの組織化に奔走した。

 YDSAの活動は、生涯にわたって社会主義者としての闘いを継続する貴重な経験を与えている。

ZENKOがプレゼン

 今回のオンラインセミナーはDSA国際委員会の青年リーダーシップ委員会が呼びかけたものだ。YDSAメンバーであるエミリアさんがZHAP国際会議で企画を提案。DSA国際委員会が取り組んでいる課題をYDSAメンバーに知らせて、どう連帯できるか考える企画にしたいという。

 ZENKOからのプレゼンテーション後、質疑・討論、行動提起、決議が予定されている。沖縄の置かれた状況を通して、東アジアにおける日米両政府の軍事緊張政策との闘いについて、共通認識ができれば、大きな成果だ。在外米軍基地が引き起こす問題は人権侵害や環境破壊との闘いでもあることがよりリアルに伝わることを期待したい。dsaic.org/ydsa-zhapから誰でも参加登録することがきる。

 ZHAPはDSA国際委員会のメンバーと月2回の定例会議を積み重ね、賛同署名9千筆余を今年3月、DSAのオカシオコルテス連邦議会下院議員事務所に送った。いまバイデン米大統領あての署名や連邦議員への働きかけを行なっているところだ(本紙1773号既報)。

 YDSAは毎年、全国大会を開催している。今年は8月1日〜3日にかけてシカゴで開催される。その場でZHAPについての発言がされることだろう。

MDSホームページに戻る   週刊MDSトップに戻る
Copyright Weekly MDS