2023年06月30日 1778号

【議会を変える 市民と変える/積み上げてきた施策実現に4選へ/京都府向日市議 杉谷伸夫】

 向日(むこう)市では、4月の統一地方選で保守系の現職市長が3選されました。

 ところが市長の公約には、子ども・子育て支援に関する施策がほとんどありません。子どもと子育てを、社会をあげて支援していくことが課題となっている時に、これはないだろうと思い、議会の一般質問で問いただしました。

 私「3年前、市長は子育て支援は向日市の最優先課題であると表明されたが、この考えに今も変わりはないか?」。

 市長「その考えに全く変わりはない」。では、なぜ選挙公約に具体的な施策が無いのか?任期の4年間でどのような施策の実現をめざすのか?

 市長の答えは、「現在国が検討している子育て政策とその将来像が確定しない中で、向日市が先行して子育て支援施策を実施することは」難しく、「国の動向を注視する必要がある」。向日市独自の支援策についても、「国の動向がわからない中で本市独自の拡充は困難」と答えました。余りに残念な答弁でした。

 国は「異次元の少子化対策」と言いますが、実際の中身はスカスカになりそうです。なので、その動向を見なければならないのはわかります。しかし私は、任期の4年間に市長が実現をめざすものを問うたのに、「国の動向がわからないから答えることはできない」では、ビジョンが無く、国がやることしかできないと言っているに等しいものです。

 国は、市民の強い要求に押されて子育て支援を口では言うがやる気は無い、自治体首長は国がやらないからできないと言う。国と自治体が共謀して、市民要求の実現を阻んでいると言えます。

 私はこの他に、子育て支援に関して懸案のいくつかの課題についても問いました。その一つ、公立保育所で温かい主食(ごはん)を提供することについて、3年前の私の質問に対して「検討する」と答えて以降、進捗が見られないことに、偶然にも私の他に2名の議員が取り上げました。市長も、もう先延ばしにはできないと認識したようです。市民要求を1回の議会で実現できなくても、まず問題提起し、継続して積み上げてきたことで、実施への見通しが開いたと感じました。

 6月議会が終われば、7月23日告示―30日投開票で向日市議会議員選挙。私は4選をめざします。必ず当選して、これまで問題提起し、提案してきたものを成果に結びつけてゆきたいと思います。
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