2023年07月21日 1781号

【PFAS汚染で学習会開く ZENKOの基地被害問題交流に期待 東京・日野市】

 6月29日、日野・市民自治の町をめざす会は、「多摩地域の有機フッ素化合物(PFAS)汚染を明らかにする会」事務局の根木山幸夫さんを講師に「PFAS汚染問題入門学習会」を開催しました。学習会を企画したのは、昨年から新聞等で取りあげられ、市民の命と健康を守る「めざす会」としても、当然取り組む課題であると考えたからです。

 講師の根木山さんが関わる市民グループは、昨年11月から今年3月まで多摩地域27自治体650人の採血を実施。血中濃度を分析し、PFASの中の危険な4種類の濃度の合計が米国の指標を超えた人の割合が51・5%であることを明らかしました。また、高濃度であった住民は、5市1町にまたがる米軍横田基地の東側の自治体にに集中していました。

 根木山さんは、米国の汚染実態から解説し、直近の多摩地域の状況を含め詳細に報告。参加者15名の関心は高く、質問も多岐にわたりました。「歯磨きのフッ素は大丈夫か」から、「日野市にも井戸水の数値の高いところがあり、汚染の実態はどうか」「国分寺は市として具体的な取り組みが検討されているようだが、日野市はどうか」「横田基地の中で米軍のジェットエンジンの燃料事故の消化に使う泡消火剤の流出事故とPFASの関係はどうなっているのか」などなど。

 PFAS問題は、汚染源の完全な把握など解明されていない点もあります。しかし、汚染源の重要な場所として基地があるのは沖縄の基地被害からも明らかです。ZENKOin横須賀の分科会では、基地被害問題の交流に期待しています。

(東京 日野・市民自治の町をめざす会 立山正隆)

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