2023年08月11日 1784号

【議会を変える/滋賀県大津市議 中川てつや 初質問 無所属市民派ここにあり】

 6月大津市議会で、持ち時間の1時間をフルに使って初質問に臨みました。選挙で訴えた「地方独立行政法人市立大津市民病院において市民が必要とする『お産』の再開及び新生児医療の継続」など3点です。答弁は全くのゼロ回答でしたが、再質問と再々質問も行ない、その中で問題点も浮かび上がってきました。

 市はお産の再開の可否は正式には決定されていないとしつつ、「再開を目指すことは現実的ではないと認識」との答弁でした。市の姿勢として「別法人の市民病院の判断」を隠れ蓑にしているのです。地方独立行政法人法によれば、設立団体(大津市)が目標を決定して独法(市民病院)に示すことになっています。まず市の方針があるはずなのに、それを明らかにしない。市のガバナンス(統制)の観点が極めて不明瞭かつ曖昧で、無責任体制であることが明らかになりました。お産の再開と新生児医療の継続へ取り組みを続け、市の直営化への道を拓いていきたいと思います。

 最終日には、「給食費の保護者負担の無償化を求める請願」、マイナ保険証に反対する「改正マイナンバー法の廃止を求める意見書」及び「出入国管理及び難民認定改正法の廃止を求める意見書」への賛成討論を行ないました。残念ながらいずれも賛成少数で否決でした。中でも、維新の会議員は、教育費無償化が公約なのに、「財源がない」と小中学校給食費無償化の請願に反対するという意味不明な採決態度でした。

 私は、討論で「無償化実施の自治体は財政が豊かであるか否かで判断していない。滋賀県内でも、実施5市町の財政力指数は、1市が大津市と同等なだけで他は豊かとは言えない。政策がその自治体にとって必要か否かの判断だ。ずっと実質収支が黒字の大津市は可能」と訴えました。

 初当選議員12名の内、フル質問と討論も行なったのは私だけです。立場の違う議員から、「会派の決定で賛成できないが、私もそう思う」との声も寄せられ、市民の立場でしっかりと議会で主張する「無所属市民派」の存在感を示せたと感じています。

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