2023年08月11日 1784号

【アメリカ・DSA国際委員会 ジェラルド・ダルボンさん】

 米国は日本に120の基地・軍事施設を持ち、5万人の兵力を置いている。その70%以上が沖縄に集中する。日本は米国がグローバルな覇権を維持するための重要な拠点となっている。

 この現実に対決しようとDSAは日本における反戦運動を支援してきた。ZENKOの活動家と共に政治教育イベントを開催し、米軍基地建設に反対する闘いへの認識を高めた。沖縄環境正義プロジェクトと共闘し、米政府に辺野古新基地断念と普天間即時閉鎖を求める書簡に世界の100以上の団体、全米各地の州・市議会議員40人以上の賛同を獲得。米国政治の主流の中に初めて基地建設への政治的な反対を拡大することに成功した。3月には、訪米した玉城デニー沖縄県知事とオカシオコルテス議員との面会を実現。同議員事務所は基地問題への対処方針の検討を約束した。同議員は最近、PFAS(有害な有機フッ素化合物)汚染に対応する国防権限法案への修正案を提出している。

 DSAはロシアのウクライナ侵攻を非難し、紛争解決のための外交と緊張緩和を求めてきた。青天井の軍事支出とエスカレートする軍国主義ではなく、対話が必要だ。私はウクライナ出身の家族を持つ者として、戦争賛美の言説と危機のエスカレートに反対する。

 労働者階級の人びとが資本家階級とその帝国主義的権益に対して共同で組織化すれば、厚い壁も乗り越えられる。世界の人びとは終わりなき米国の軍国主義と気候変動のような重大な問題が放置される中での軍事予算の増大にうんざりしている。力を結集し、戦争と不安定を引き起こしてきた米国主導のグローバル覇権に立ち向かおう。

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