2023年08月18日 1785号

【大軍拡 軍事同盟強化ノー 8・6ヒロシマ平和へのつどい デモ】

 被爆78年を迎えた広島。8月5日、「広島から非武装・非同盟中立の日本を〜NATO(北大西洋条約機構)の世界化に反対し、東アジア共同体をめざそう」をテーマに、「8・6ヒロシマ平和へのつどい2023」(主催―同実行委員会)が開かれた。

 5月、G7広島サミットで発表された「核軍縮に関する広島ビジョン」は、核廃絶を究極の後景に追いやり核抑止力強化を宣言した。集会では、「核と人類は共存できない」(故森滝市郎さん)との広島の願いを踏みにじって進められる大軍拡、軍事同盟強化が様々な角度から批判された。

 教科書問題を考える市民ネットワーク・ひろしまの岸直人さんは、広島市教委の平和教育副教材「ひろしま平和ノート」から「はだしのゲン」が削除された問題について、広島の平和教育の危険な変質だと批判した。「問題はゲンの削除だけではない。代わりに破格の扱いで導入された美甘章子(みかもあきこ)の『許す心』の教材は、国際法違反の原爆攻撃を不問に付し、被爆者が敵国だったアメリカを『許す』ことで、今や比類なき同盟国として平和を守るパートナーとなっている、と生徒たちに賛美させる」。日米軍事同盟の強化を教育現場から下支えさせる「平和」教育への変質は許されない。

 翌6日には、8時15分、原爆ドーム前でのダイ・イン行動の後、関西電力と結託して山口県上関への放射性廃棄物中間貯蔵施設の建設を表明した中国電力まで市内をデモ行進し、抗議のシュプレヒコールを上げた。

(ZENKO広島・日南田成志)



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