2023年09月15日 1788号

【語り継ぐことは私たちの責務 追悼式典/日本政府は謝罪し賠償せよ 国会前キャンドル集会】

 9月1日、墨田区・横網町公園の朝鮮人犠牲者追悼式典。例年を上回る参列者を前に、宮川泰彦実行委員長が「絶対に二度と同じ過ちを繰り返させてはならない。歴史の事実を語り継ぐことは今を生きる私たちの責務」とあいさつ。大伯父が虐殺された韓国・慶尚南道(キョンサンナムド)の゙光換(チョグァンファン)さんは「みなさんが犠牲者を慰霊し、長く追悼式を続けられていることに驚いた。感謝申し上げる」と深々とお辞儀した。

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 2日の国会前キャンドル集会では、朝鮮半島・中国の遺族らが「日本政府は国家としての責任を認め、謝罪し賠償せよ」と訴え、日本政府への抗議文が参加者一同で採択された。

 日本キリスト教協議会の金性済(キムソンジェ)総幹事は、虐殺の事実と向き合わない政府の姿勢が今日のヘイトにつながっていると断じる。「昨年9月、赤羽駅ホームの横断幕に『朝鮮人コロス会』の落書きが見つかった。子どもたちは前から知っていたが、親や先生に告げると学校が何されるか、家族が殺されるか、それが怖くて1か月我慢していた」。金さんは「大多数の民衆は沈黙し、社会的防波堤になれなかった。虐殺を止められなかった民衆責任も考えよう」と問いかけた。



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