2023年10月13日 1792号

【ウクライナ停戦グローバル行動週間スタート/戦争ではなく外交による解決を/日本政府は戦争支援をやめろ】

 「平和は平和的手段で ウクライナに平和を」国際サミット(6月、ウィーン)で呼びかけられた9・30〜10・8「停戦と外交を 戦争やめろ」グローバル行動週間がスタートした。

 日本では9月30日、東京・大田区のJR大森駅前で「課題マシマシ!怒りマシマシ!黙っている場合じゃない」と「オオモリ全マシアクション」が繰り広げられた。

 主催したZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)の神谷宗孝さんが「市民として戦争に協力するわけにはいかない。私たちは『戦わない覚悟』を固めよう」と口火を切る。

 参加者から「どうすればロシア軍を撤退させられるか。これ以上犠牲者を出さず交渉で平和をつくることだ」「横浜ノースドック米軍配備反対の署名運動に取り組んできた。沖縄につながり、絶対に東アジアを戦場にさせない」「新型コロナ被害者の会も国連やロシア・ウクライナ大使館に声明文・抗議文を提出した。一刻も早い停戦へ市民が国境を超えて連帯しよう」などの発言が続く。

 即時停戦への賛否を問うシール投票は41対1で賛成が圧倒。“一人オーケストラ”の佐藤周平さんが『平和な世界』などを歌い、最後は『We Shall Overcome』を全員で合唱した。


「ノーモア日中戦争」の声 広げよう/泉川友樹さんが講演

 アクション後は、日中経済交流促進団体に勤める泉川友樹(ゆうき)さんを迎え、「『台湾有事』『中国脅威論』を考える講演会」。

 「中国は台湾に武力行使するか」。この問いに泉川さんは「中国の国家目標は今世紀半ばまでに強国になること。これがだめになるようなこと(台湾併合)はやらない」「習近平主席の『武力使用放棄せず』発言はあくまで『平和統一をめざす』ことに重点がある」「中国は非平和的手段による解決を『台湾を中国から分裂させる事実が引き起こされた場合』等とする法律を制定している」と指摘し、台湾が「独立」すると言わない限り「台湾有事」は起こり得ないと述べた。

 続けて「きのう9月29日は日中国交正常化51周年。日中共同声明には『台湾は中国の領土の不可分の一部であるとの中国政府の立場を日本政府は十分理解し、尊重』とある。これに抵触することを日本がしてはならない」と強調。「対中国強硬論者の言説に振り回されず、防衛当局の暴走を抑え、外交努力を」「『ノーモア沖縄戦』へ『ノーモア日中戦争』の声を広げることが重要だ。地域外交の一環として日中韓首脳会談の沖縄開催を国に求めてはどうか」と提案した。

 「香港やウイグル問題の中国指導部の対応は納得できない」との会場の意見には、「よく理解できる。中国にはもう少しおおらかになってほしい気がする。包み込むような国として成熟していってほしい」と応じつつ、「沖縄出身の私は沖縄語を話せない。1879年の琉球“処分”で日本語を強制されたことの延長だ。ウイグル人はウイグル語を話し、ウイグルの文化は残されている。私からすると羨(うらや)ましかった」と語った。

 日本で働いている中国人からのメッセージが代読され、オンライン参加のZENKOおきなわ・新垣仁美さんが11月23日県民大集会への結集を呼びかけ。高校生も加わる「月桃の花」歌舞団による『おわりをはじめよう』の歌声で会を締めくくった。

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