2023年10月27日 1794号

【議会を変える、市民と変える/京都府向日市議 杉谷伸夫/審議会情報の早期公表を実現しました】

 議員活動4期目の最初の定例議会が、9月にありました。私は一般質問で、選挙公約で訴えてきた「市民の知る権利」について、審議会情報の積極的な公表を求めました。

 どの市町でも重要な政策を検討する時には、関係者や市民委員が参加する審議会を設置しています。向日(むこう)市でも、子ども子育て支援や都市計画、ごみ問題、コミュニティバス、市民温水プールのあり方など、市民生活に関わる重要なことが様々な審議会で検討されています。しかし、この大切な審議会が、多くの市民にとって縁遠いものになっています。

 いつ開かれるか直前になるまでわかりません。平日昼間に傍聴に行かなければ、何をしているのかわかりません。その結果も、忘れた頃になってようやくホームページに掲載されますが、掲載されたことも知らされません。結局多くの市民が知らないうちに、大切なことが決められていきます。これでは、市政に対する市民の関心が高まるはずがありません。そこで抜本的な対策を求めて提案をしたところ、大きな前進がありました。

 これまで審議会の日程は1週間前に公表されていましたが、決まり次第速やかに公表することになりました。さっそく1か月余り先の市の基本計画委員会の日程が公表されました。重要な審議会を傍聴する予定が立てられます。

 また審議会に提出される資料は、開催前のできる限り早期に市のホームページ等で公表することになりました。審議会には、その課題に関する自治体の現状分析データや、国の方針などが資料として提示され、市の考え方が示されます。とても大切なものです。これまでは傍聴者以外は入手できなかったり、公表されても議事録とともに1〜2か月後でした。審議会で審議する同じ時に、同じ資料を市民誰もが入手して考えることは当然必要なことです。しかし私の知る限り、実施している自治体はあまりありません。中には傍聴者に配布した資料を、審議会終了後には回収して持ち帰らせないというトンデモない自治体もあります。

 ぜひ皆さんの自治体の現状をチェックし、改善に取り組んでください。今回求めた「審議会のネット配信」は困難と拒否されましたが、近い将来は当たり前に実施されるようになるはずです。「市民が主役のまち」の実現には市民の知る権利の保障が第一歩。引き続き実現に取り組みます。
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