2023年10月27日 1794号

【みるよむ(669)2023年9月23日配信 イラク平和テレビ局in Japan 国際連帯の力で戦争と抑圧を止めよう―サミール・アディルさん(イラク労働者共産党)】

 7月29日、ZENKOin横須賀で、イラク労働者共産党のサミール・アディル書記長が発言した。ウクライナ戦争をはじめとしたグローバル資本の戦争と新自由主義政策を、社会変革を進める国際連帯の力で止めようと訴えた。

 「ウクライナ戦争は、アメリカとその同盟国、ロシア・中国などとその同盟国との間の破滅的戦争―グローバル資本主義ブロック間の対立による戦争と言うべきだ」とサミールさんは世界の構図を示す。

 そして「この戦争が、世界の貧困と窮乏を生み、エネルギーや食料品の価格高騰、インフレ拡大の犠牲を世界の労働者に背負わせている」と批判。「帝国主義に反対、戦争に反対」「プーチンに反対、バイデンに反対」という明確なスローガンでウクライナ戦争に反対しようと呼びかけた。

政教分離の平和な社会へ

 サミールさんは、イラクで進む新自由主義と抑圧、それに対する労働者・市民の闘いを報告した。

 「イラクではイスラム政治勢力とブルジョア階級が社会を支配しようとしている。市民を弾圧する政府の抑圧機関のための予算を増やす一方、社会サービスを民営化するなど新自由主義政策を押し付けている」と言う。これに対し、サミールさんたちはイラク全土で抗議運動を広げようと、そのための準備委員会を作った。政教分離の、自由で安全な、豊かで平和な社会を築くことをめざしている。

 また、同じく2023ZENKOに参加したDSA(アメリカ民主主義的社会主義者)にも呼びかけ、「DSAと共に活動して国際連帯を強める」と述べた。

 サミールさんの発言は、グローバル資本主義に対する国際的な闘いの中に、日本、米国、韓国、中東の社会変革勢力が手を結んで展望を示していく重要なメッセージとなった。

(イラク平和テレビ局in Japan代表・森文洋)

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