2023年12月29日 1803号

【ガザ虐殺に手を貸すな 今すぐ停戦だ】

米国大使館と武器商人に600人が抗議 東京

 12月16日、「パレスチナに平和を!緊急行動」の呼びかけで600人が集結し、「イスラエルによる虐殺に手を貸すな」と港区の米国大使館に抗議行動を行った。

 抗議文は、軍事的資金的にイスラエルの最大の支援国である米政府の責任を追及。人道目的の即時停戦を求める国連決議にさえ反対する姿勢は「虐殺と破壊の共犯者」と糾弾した。「ガザ市民へのジェノサイドをただちにやめさせること」「人道支援」「ガザ封鎖解除、ヨルダン川西岸への入植の停止」などを求めた。

 しかし、米大使館を警備する警察官は、抗議文を敷地内に置くことも許さない。路上に置くように指示。代表して提出に向かった人は、「屈辱的だ」と怒りをあらわにする。

 集会では、ガザ出身のハニンさんやパレスチナにルーツを持つ人たちが、イスラエルの蛮行を批判。作家の松下新土(しんど)さんは「世界中でデモに立ち上がる人は増えているが、デモだけでは止まらない。この状況を本質的に変えるには、ボイコット、ストライキだ」と、特にBDS(ボイコット・投資引き上げ・制裁)運動の拡大を訴えた。

 集会終了後、米大使館に隣接するビルに移動。そこには米軍需企業RTXコーポレーション(旧レイセオン・テクノロジーズ=世界最大の航空宇宙・軍事多国籍企業)の日本支社が入っている。日本が購入するトマホークや京都府京丹後市の自衛隊基地に配備された米軍Xバンドレーダーがこの会社の製品だ。社員は、目と鼻の先の議員会館に足しげく通っているようだ。

 RTXはイスラエルにも武器を売っている。米国政府とともにガザ市民虐殺に加担する「死の商人」に向けて、「イスラエルに武器を売るな」「アメリカは恥を知れ」「フリーフリーパレスチナ」と叩きつけた。


伊藤忠は虐殺に加担するな/「パレスチナに涙を!」/東京・青山

 15日、東京・青山の伊藤忠商事本社前で「Tears for Palestine―パレスチナに涙を」が行われた。ガザの犠牲者の名前・年齢が読み上げられる中、路上の布に赤い涙を描いていく。「死の商人・伊藤忠商事はイスラエルの虐殺に加担するな!」の抗議行動だ。

 「伊藤忠商事の100%子会社は、イスラエルの軍需大手エルビット・システムズによる日本への武器売り込みを支援する契約覚書を3月に結んだ。大量虐殺に加担する死の商人と呼んでも過言ではない」と説明があり、「伊藤忠は契約やめろ」「加担をやめろ」のコールが響き渡った。


パレスチナに自由を! アクション/「水と食料を求めた両親が帰らない」/大阪

 大阪では16日、「パレスチナに自由を!」集会・デモ&追悼アクション・リレースピーチに500人以上が参加。主催はBDS関西やZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)などが呼びかける関西ガザ緊急アクションで、おおさか総がかり行動実行委員会なども共催した行動だ。

 扇町公園での集会後、「虐殺やめろ!子どもを殺すな!占領やめろ!今すぐ停戦!」と音楽も交えてデモ。JR大阪駅前で先行していた「パレスチナ追悼アクション」に合流した。

 「Tears for Palestine―パレスチナに涙を」と題し、ガザ大量虐殺の犠牲者ひとりひとりを想い、赤い涙を描く世界的アクション。約2時間、ガザ保健省が発表した犠牲者名簿から1035人の名前と年齢をスタッフが読み上げ、パレスチナで失われている命が単なる数字ではないことを参加者は心に刻んだ。

 リレースピーチでは、ガザ地区出身の在日女性がアピール。「現地の妹を通じて、水を得るために出かけた父と食料を得るために出かけた母がいまだに帰って来ていないとの話を聞いても、私には何もできません。どうか一刻も早くイスラエルによるガザ封鎖、虐殺行為が止められるよう、力を貸してください」

 「『イスラエルによる虐殺やめろ』と学内で掲示したら処分された。戦争反対を当たり前に言える社会にしたい」(学生)「子どもたちが殺されている映像が日々報じられ、心が苦しい。みんなの力で平和を創り出しましょう」(ムスリムの男性)とスピーチが続く。

 翌日はサイレント・アピール。さらに大きく訴えていくことが呼びかけられた。


パレスチナに平和と自由を! 市民が広く集い反戦パレード 兵庫・西宮市

 12月17日、「反戦パレードin西宮」を取り組みました。約70名が集まり、多くのバナーやプラカード、パレスチナの旗などを掲げます。バケツ太鼓やジャンベなど、にぎやかなパレードで注目を集めました。

 10月のガザ侵攻以降、「平和と福祉のまち西宮をつくる会」とZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)兵庫は2回のデモを行い、毎週駅前で抗議ファクスを集めてきました。西宮では他のグループもガザ侵攻反対を訴えてきましたが、今回、共同パレードが実現。参加者からは「今日はたくさん人が集まって、一緒にできてよかった」などの声がありました。さらに共闘を広げていきたいと思います。

(ZENKO兵庫・松谷卓人)

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