2024年01月05日 1804号
【みるよむ(678)2023年12月23日配信:バグダッドであいつぐビル倒壊 事故の責任者は誰だ?】
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イラクでは今、建築許可を受けて作られたビルの倒壊が続き、多くの犠牲者が出ている。サナテレビはこの深刻な問題を取材した。
ビルの新築や改築には、行政当局の建築許可を取得しなければならない。何年も何十年も多くの人たちが出入りする建物の安全性を確保するために、世界のどこでも行われていることだ。
しかし、イラクの建築許可は全く違うようだ。「最高の建築基準と安全条件」を満たしたはずのビルの倒壊が続いているのである。
実際、バグダッドで、ビルが数秒で倒壊する映像が出てくる。アルワディー広場にあった保健省の建物は、昨年倒壊し、中にいた18人の内5人が亡くなった。今年10月にも、ディオール・ビューティーセンターが倒壊した。こうした大事故が首都の地で続出している。
原因は何か。事故調査委員会が開かれ、調査が実施された。その報告では、「メンテナンスが不足した上に、内装と外装の変更が行われたこと」「建物の内部からの修復や基礎の強化がなされないまま外観を修復した」などとなっている。
どの項目も、ビルの建築を監督する関係省庁が当然チェックしていなければならないことだ。そんな当たり前のことがないがしろにされ、多くの人命が失われているのだ。
監督責任放棄の当局
ところが、ビルの建築のための投資と工事の許可を出すバグダッド投資庁や市民保護庁などは、互いに監督責任をなすりつけあって責任を取ろうとしていない。
イラク政府や州の行政当局が安全性の確認や監督を実質上放棄しているために、新しくできたビルが倒壊し、多くの犠牲者が出ている。ビルへの投資で儲けることを優先し、ずさんな管理しかしていないからだ。
サナテレビはこんな政府・行政当局に責任を取らせるために声を上げようと呼びかけている。
(イラク平和テレビ局in Japan代表・森文洋)
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