2024年02月23日 1810号

【6・17最高裁判決を覆す反原発・反公害の大運動を/原発被害者訴訟全国連】

 原発被害者訴訟原告団全国連絡会は2月10日、都内で「原発事故は国の責任です―被害者切り捨てと分断を許さない」集まりを開き、100人余が参加した。

 阿武隈会訴訟団長の佐野強さんが「国の責任を否定した22年6・17最高裁判決以降9つの判決すべてが追随。司法の独立・良心はどこへいった。怪し気なGX法、再稼働、汚染水海洋放出。対抗するにはたくさんの連帯が必要。反原発、反公害の大きな運動で6・17判決を覆そう」とあいさつ。

 被害の訴えが心に響く。原発賠償訴訟京都原告団共同代表・福島敦子さんはオンラインで、転職・収入減少、住宅、PTSD(心的外傷後ストレス障害)など今も続く苦しみを伝えた。

 講演した立命館大学名誉教授・吉村良一さんは、予見可能性や国の権限範囲をスルーした最高裁判決の問題点を指摘。ノーモア原発公害市民連絡会共同代表の立教大学教授・関礼子さんは「核の脅威と汚染、有害物質による環境汚染と健康被害、異なるノーモアの思いを一つに」と訴えた。

 最高裁闘争に入った「東電の刑事責任を追及する会」「住宅追い出しを許さない会」から連帯して広げたいとの会場発言があった。

 午前中に開かれた全国連の総会では、6・17最高裁判決を幅広い連帯の力で覆していく行動方針が提起され、議論された。

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