2024年03月22日 1814号

【各地でMDS集会/パレスチナ即時停戦/地域から岸田内閣打倒へ】

 3月2〜24日、全国13会場で開かれているMDS(民主主義的社会主義運動)集会。全世界に広がるパレスチナ即時停戦の行動を呼びかけ、軍拡・金権腐敗の岸田内閣に対し地域に渦巻く怒りと闘いを交流した。前号に続き、横浜、京都、兵庫の集会を紹介する。

伝え続けること 私が怒っていること/当事者の声からスタート/神奈川

 3月9日、横浜市鶴見区生麦地区センターにおいてMDS集会を22名の参加を得て開いた。

 まず2月のユース沖縄参加団の報告から。基地に隣接する普天間小学校の映像に「ありえない!」の声が。ガマ(自然壕)では「こんなに暗く湿っていて手も見えない」ことを体験。沖縄の現実が映像から伝わってきた。

 基調講演では、パレスチナ、ウクライナ即時停戦を訴え、軍拡、生活破壊、金権腐敗の岸田内閣打倒を力強く語られた。軍事費急増の一方で介護報酬など社会保障を抑制する現政府に怒りはマックス。

 続くグループ討議ではズーム参加含め4つのグループが、“私が怒っていること”をテーマに話し合う。派遣会社で働いている20代の仲間は「最低限の生活の上に民主主義はある。今日生きられるか、明日飯が食えるか死活問題。今の政府はダメ」と言い切る。ズーム参加者から「思わず一緒にデモしたくなるような動きを」の声。

 画家・山内若菜さんのビデオメッセージでは5月鶴見で行う個展「神々の草原・賛歌樹木」が紹介された。

 「平和と民主主義をともにつくる会・かながわ」から「メディアは政府官報。横浜ノースドックへの揚陸艇部隊配備反対を市民はあきらめない」との訴え。

 いつも通り、語り足りないMDS集会だった。(横浜市・佐々木美智子)


介護保険署名1300筆の力 ボイコット運動も強める 兵庫・西宮

 3月10日、MDS阪神集会が西宮市内で開催された。

 基調講演に続き、「平和と福祉のまち西宮をつくる会」代表の広田かずやさんが介護保険問題の報告。保険料大幅値上げ反対、介護従事者の待遇改善を求める署名を1300筆集め、8日に市議会議長宛に提出。同日、議会常任委員会で請願陳述した。請願は不採択だったが、保険料大幅値上げを抑制するための介護保険基金の取り崩しを増額させ、運動が作り出した成果であることを確認した。

 ウクライナ、ガザ侵略に反対する週1回の駅前抗議活動、なかまユニオン阪神分会での労働相談の実情が述べられ共感を呼んだ。能登半島地震で被災し避難生活を強いられた母親を実家に連れ戻し、被災地の民主的復興に携わったMDSメンバーからも報告があった。

 その後、3つの班に分かれたグループ討議では、共通してパレスチナ、ウクライナでどのように戦争を止めるのかを議論。一つの班では、世界の反戦運動と手を結びイスラエルへの抗議ファクス集めだけでなく、他の国にもイスラエルへの虐殺ストップを働きかけるよう要請しようとの声。

 行動提起でも、特にボイコット運動の一環で3月15日にイスラエルに軍事協力する三菱重工の神戸造船所への要請行動が強調された。

(MDS兵庫・加瀬秀雄)


労働者・市民の力で社会を変える/週刊MDSを読む会が力に 京都

 10日、京都府長岡京市でもMDS集会が開かれた。

 基調講演は、パレスチナ、ウクライナでの戦争を推進・支援する日米の戦争国家やグローバル企業を追い詰める力が労働者・市民にあることを強調した。

 会場から、児童福祉施設を運営していた法人と闘う労働者が争議への支援を求めて訴えた。

 この法人は、労働条件改善要求を出した労働組合を嫌悪。不当労働行為を行ったばかりか、子どもや保護者など利用者のニーズも切り捨て、法人を突然解散したという。

 政府だけでなく社会全体が労働者や市民の生活を切り捨てる現状への怒りを参加者は共有した。

 グループ討議では、「次回は“ジェンダー”の視点からの分析と克服する方針も加えてほしい」など積極的な意見も出された。

 杉谷伸夫向日(むこう)市議会議員は「週刊MDSを読む会を通じて自分自身の向日市政に対する取り組みを再認識し、仲間と共有できた意義は大きい」と、市民とともに闘いを強めてきた実感を述べた。

 集会後には、イスラエル協力企業であるニデック本社への3月15日の要請行動に向け、参加者全員がJR長岡京駅前で「ガザ虐殺に加担する共同開発をやめろ」と元気に訴えた。

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