2024年03月22日 1814号
【議会を変える/滋賀県大津市議中川てつや/地面素掘りのトイレ!? 待ったなしの災害対策を迫る】
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私は、今回の市議会で「避難生活で命と尊厳が守られるより良い災害対策等について」を柱に当局を追及しました。
まず、災害や紛争の被災者の避難所の国際的最低基準である「スフィア基準」と、内閣府の「避難所運営ガイドライン」「トイレの確保・運営ガイドライン」及び「避難所における良好な生活環境の確保に向けた取り組み指針」、そして大津市の「地域防災計画」「避難所運営マニュアル」を比較検討しました。
浮かび上がったのは、大津市の現状の避難所運営では人間らしい生活を送ることはできないということです。
一例は、トイレです。トイレは発災当初250人に1基、その後100人に1基で「確保に努める」と努力目標で、スフィア基準の20人に1基はもとより内閣府の50人に1基にも及びません。さらに「可能な限り男女に区分」するが、女性専用トイレの割合は「未定」です。極め付きは、トイレ不足の際の「地面に素掘り設置」。到底考えられない内容です。これでは個数も安全面や衛生面でもきわめて不十分です。男女の割合の確定も含め、全面的に見直し努力目標でなく達成すべき目標を明記せよと迫りました。
しかし、市の答弁は「必要があれば見直しを検討する」で必要性の認識もありません。実際、備蓄しているトイレも8割以上が薬剤で便を固形化する簡易トイレで、仮設トイレもしっかり施錠できず性暴力を防ぐものではないにもかかわらず、想定避難者に対する備蓄トイレ総数の割合で55人に1基あると強弁する始末でした。ほかに、トイレカーの導入、居住空間や避難所冷暖房、個別避難計画など全般にわたって質問しましたが、市の答弁は一部を除いてゼロ回答に終始。
傍聴した市民からは「聞きたかった質問。市は人権を軽んじている」、他会派の議員からは「トイレカーくらい買えば良いのに」「(マニュアルがひどく)まともに答えられないので逃げている」との声が寄せられました。
今回の追及は、問題提起です。今議会での予算審議も含め継続的に追及し、市民・避難者の人権と尊厳をまもる災害対策に必ず変えていきます。
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