2024年04月26日 1819号

【新基地は造らせない 島々を戦場にさせない/辺野古に1800人 4・14県民大集会 /デニー知事も若者も 県民は一つ】

 4月14日、辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議主催の「民意・自治・尊厳を守り抜く4・14県民大集会」が開催され、1800人が参加した。集会開始時は激しく降っていた雨も集会中に上がった。会場の名護市・瀬嵩の浜からは、豊かな生物が棲む海がフロートに囲われ、土砂で埋め立てられ、基地建設が進められている現場が見える。

 県民の先頭に立ち辺野古阻止の闘いをしている玉城デニー知事が駆け付ける。「私たちの辺野古の新基地建設は絶対に認めない、沖縄を二度と戦場にさせないという思いは、これから先の未来の子どもたち、孫たちに対してとれる最大の責任である」と訴える。また、うるま市で陸上自衛隊射撃訓練場計画を撤回させたことに触れ、「政治家として沖縄全体に米軍基地の整理縮小、撤去の上にのしかかるような新たな自衛隊基地をつくらせない」と自衛隊基地反対も明言した。

 若者を代表して桑江優稀乃さんは「2年前に初めて座り込みに参加し、機動隊が迫る恐怖や、同じウチナンチュー、人間であることに葛藤したり、涙を流してプラカードを掲げたことなどを通じて沖縄の不条理を実感した。しかし、島袋文子さんとの交流で『子どもや孫に同じ思いをさせたくない、そのエネルギーでやっている。沖縄の魅力は心である』と教えてもらった。一人ひとり心を持てば変えていける。明るい沖縄を想像しましょう」と呼びかけた。そして、平和への思いを込めた『あなたの平和』の演奏で会場は一体となった。

 県議会与党会派の照屋大河さんは「玉城デニー知事が掲げる平和で誇りある沖縄の実現のために6月の県議選を何としても勝ち抜く」と決意を固める。

この島は我々のものだ

 現地闘争部長の山城博治さんは「辺野古と同時に島々が戦場にされようとしている。バイデン・岸田の戦争の道具にはさせない。この島は我々のものだ」と怒りを込めて鼓舞する。また「与那国、宮古、石垣など島々で孤独な闘いをしている。しかし、辺野古で闘い抜くことが島々にも伝わる。県民は一つであることをここから発信していく。10年の節目として7月以降に大きな闘いをつくる」ことが提起された。

 最高裁の不当な司法判断を乗り越え、沖縄を二度と戦場にさせない集会アピールが拍手で採択され、ガンバロー三唱が行われた。

(ZENKO<平和と民主主義をめざす全国交歓会>共同代表・田中拓真)



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