2024年05月17日 1821号

【府民の声で政治をかえる/万博・カジノ中止へ確信深めた城東のつどい/平和と民主主義をともにつくる会・大阪】

 4月28日、大阪市内で「府民の声で政治をかえる城東のつどい」が開かれた(主催―平和と民主主義をともにつくる会・大阪)。

命を大事にする政治を

 会の代表である山川よしやすさんが基調講演。「5月3日で77回目の憲法記念日を迎える。この憲法の中身は平和、生命、生活などすべてだ。だから▽“命と人間の尊厳を軽んじる政治”を変えよう▽大軍拡・金権腐敗の岸田政権を倒そう▽万博・カジノ中止で被災地支援!命を疎(おろそ)かにする維新を倒そう―これを実現する力は、私たち府民が持っている」と切り出した。

 山川さんは、イスラエルによるパレスチナ・ガザ虐殺の真実や、イスラエルと日本の政府・財界が一体となり経済的・軍事的な連携を深めてきたことを暴く。

 さらに万博・カジノ問題を追及する現状を報告。

 「政府と維新府市政・財界は被災地を切り捨てている。3月4日、石川県の内灘町議会は『被災地の復興のため、大阪・関西万博の再検討を求める意見書』を採択。これが被災地の叫びだ。その現実に蓋をして、万博・カジノ工事を強行する岸田政権と維新府市政こそ“命を軽んじる政治”だ。 万博協会は南海トラフ大地震などで液状化現象は起きないとする。避難経路も十分に確保できない上、爆発火災事故まで起きた夢洲(ゆめしま)。そこへ子どもたちを『無料招待』で動員し『成功』を演出しようとしている。“命を軽んじる政治”を止めなければならない」

 日本共産党大阪市議の山中智子さんからも連帯の挨拶が届き、拍手が送られた。

万博に子どもを使うな

 「府民の声・取り組み発表」企画で▽カジノは絶対反対▽万博現場ガス爆発でも工事再開許せない▽「万博へ子どもの招待やめて」学校要請▽教育を維新支配から守り夢と希望ある教育へ―など報告が続く。

 中でも、会と大阪市教育委員会の協議(4/18)に参加した、市内の小学校に通う子を持つ区民の言葉は、参加者の心に響いた。

 「万博行事参加の一番の問題は、安全確保の問題が全然クリアになっていない。経済的な問題でも、子どもたちが将来、負の遺産(借金)を背負わなければならないことになる。『いのち輝く』も、能登で地震があって困っている人もたくさんおり、世界でも戦争が起こっている。それこそ子どもに教育してほしい。万博成功と見せるために、子どもたちを使っているようで、うちの子を連れて行ってほしくない思いがすごくある」

 城東区民から「京橋フードパントリーを立ち上げて4年目。利用者はどんどん増え、毎月100世帯を超える利用がある。『4日間何も食べていなかった』と言う人も複数いる。こうした人たちの声を聞ける政治にするべき。あきらめずに頑張っていこうと思う」「私は山川事務所で生活相談を担当。先週に相談へ来られた方は『生活保護が切られると脅され、夜も眠ることができない』とのこと。20年ほど生活相談に対応して区役所へ一緒に行っているが、維新市政になって、懇切丁寧な対応から水際で切ろうとするように変わってきた。私たちが信頼できる人を選び、みんなの力で政治を変えましょう」と変革を求める声が続いた。

世界は変えられる

 多くの発言に応えて、山川さんは大阪から世界を変える展望を語る。

 「一番言いたかったのは、みなが大切に生きる力(=主権)が憲法で保障されていても、実際には保障されていない現実がある。『万博は止められるでしょうか?』の質問に、僕は『止められる』と言い続ける。岸田政権や維新は、人類の歴史を逆転させようとしているけれど、僕らは生きるために前へ進めようとする。多様性を認めてすべてが大事にされれば、世界は変えられる。“命”を前にしたらみんな平等。そんな社会を一緒に創り出していく時、必ず大きな力ができる。がんばりましょう」

 つどいで元気を得た参加者はデモに繰り出し、「万博よりも、被災地支援」とコールを力強く響かせた。



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