2024年05月31日 1823号

【パレスチナ支持運動への弾圧と闘う/カリフォルニア大学学生教職員組合に連帯/DSA(アメリカ民主主義的社会主義者)声明 2024年5月9日】

 DSAは、パレスチナ支持の抗議行動に対するカリフォルニア大学の激しい弾圧、組合員の逮捕や暴行などに対して、ストライキ権投票を呼びかけるUAW4811(注)の決定に連帯する。

 1960年代(ベトナム反戦)の学生運動とは異なり、今日のキャンパスには、反戦学生運動の弾圧に反撃する、何十万人もの教育者、研究者、その他の労働者を代表する高い組織率の組合が存在している。労働運動の強化をめざすDSAのプロジェクトは、政治的危機の時には組合が立ち上がる力や柔軟性、道徳的勇気を発揮するという考えに基づいている。今まさにその時であり、現代の反戦運動が勝利するには、労働者の闘争が不可欠である。

 UAW4811はカリフォルニア大学の4万8000人の学生、ポスドク(博士号取得後の任期付き研究者)、研究者を代表しており、国内のどの組合よりもDSAメンバーが集まっている。私たちは、UAW4811内のすべてのDSAメンバーがストライキ承認のための組織化を優先することを勧め、ストライキを決行する時には、カリフォルニア州のすべてのDSAメンバーができる限りの支援をするよう励ます。

 私たちは、この歴史的な闘争で先頭に立ってきたDSAの仲間たちを誇りに思うとともに、全国の他の組合がパレスチナのためにストライキの呼びかけに耳を傾けることを期待する。

〈解説〉

 米国ではイスラエルのジェノサイドに対し、全国の大学でテント籠城などのパレスチナ連帯行動が取り組まれ、大学生だけでなく多くの教員、職員が立ち上がっている。大学の基金をイスラエル企業に投資するな、軍事研究を拒否せよなどの要求を掲げている。

 これに対し、大学当局は警察を導入し排除、処分の強硬策に出ている。4月18日以降、3000人近い抗議者が逮捕されている。大学当局はユダヤ人関係者・団体からの寄付金の減少をおそれているのだ。

 カリフォルニア大学ロサンゼルス校では4月30日、シオニスト組織が棒や化学薬品スプレー・花火を使い乱入、警察介入の口実を作った。この弾圧を跳ね返そうとカリフォルニア大学の学生教職員組合であるUAW4811はスト権投票を5月13〜15日に実施、成立した。この声明からDSAが果たした役割がよくわかる。

(注)UAW4811はカリフォルニア大学の学生助手や大学院生の組合(UAW2865)と研究者やポスドクの組合(UAW5810)が統一して結成された学術労働者組合(the Union of Academic Workers)。22年の賃上げと福利厚生改善を求めたストライキに参加した「11」のキャンパスと「48」千人の学生助手や教職員にちなんで4811と命名された。
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