2024年06月07日 1824号

【京都集会 「馬毛島を返して」と和田香穂里さん 基地建設を許さない住民訴訟へ】

 27日の京都集会では、沖縄と一体となった軍事化が進む薩南諸島、馬毛島(まげしま)基地建設と闘う和田香穂里前西之表市議が現状を報告した。

 2021年1月に始まった自衛隊馬毛島基地建設は、陸海空3自衛隊の軍事演習や米軍艦載機の離発着訓練に使用される。通常の工期の半分、4年で完成させようと突貫工事が続いている。工事関係者は最大6千人を想定。西之表市人口1万4千人が1・5倍になる。飲料水、ごみ処理、医療など到底その需要は賄えない。

 農業からも人手が奪われ、主力産業のサトウキビの収穫に支障が出ているという。漁協は漁業権を放棄し補償金を手にした。漁船は建設労働者の「海上タクシー」になり、日当7〜8万円が稼げる。「基地は建設の過程から地域を破壊していく」と和田さんは指摘する。

 和田さんが基地建設に反対するのは、反戦平和の強い願いが根底にあるからだ。「基地は人殺しの訓練や準備をするところ」と語る。

 基地反対派が推した現市長は、馬毛島にあった市有地を防衛省に売った。和田さんらは不当な売り払いに住民訴訟を起こし、3月12日、第1回の期日を終えた。6月2日には「どん(わたし)たちの馬毛島を返してや」基地反対住民訴訟を支援する会の設立総会が予定されている。

 この闘いと結ぶ京都での取り組みが報告された。8回目の沖縄写真展を行った沖縄平和連帯京都南部の会から、精華町祝園(ほうその)弾薬庫拡張工事反対のネットワークづくり、ZENKO京都は、イスラエル企業と共同開発を宣伝する株式会社ニデックへの要請行動。5月に訪韓し現地の反基地闘争に触れた若者は「手をつなぐことの大切さ、平和の風をおこそう」と感想を語った。

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