2024年06月07日 1824号
【「共生社会」を阻む入管法改定案/「地域主権」脅かす自治法改定案/廃案へ闘い強めよう】
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技能実習に代わる「育成就労」制度の創設や外国籍住民に対する永住許可取り消し規定を盛り込んだ入管難民法改定案が5月21日、衆院本会議で可決された。
改定案の何が問題か。移住者と連帯する全国ネットワークは「育成就労制度が認める『本人の意向による転籍』には様々な要件が付けられており、労働者の人としての尊厳を奪う『奴隷制度』の継続にほかならない。日本に生活基盤を築いた永住者に対し永住許可取り消しという重大な不利益を課すことは差別であり、『共生社会の実現』に逆行する」として緊急院内集会(4/23)を開くとともに、5月15日には署名「#永住許可の取消しに反対します」4万947筆を入管庁の職員に手渡した。
院内集会で、フィリピン出身の永住者メラニーさんは「シングルマザーとして息子を育てなければならないが、病気で仕事ができなくなり、生活保護を受けている。税金と社会保険料を払っていない。今回の法律が決まったら私の永住権は取り消されますか? とても心配です」と訴えた。
署名提出にあたり、移住連共同代表理事の鳥井一平さんは「法案の提出自体がヘイトを煽ることになっている。政府・法務省・入管庁はその責任をしっかりと受けとめよ」と迫った。
廃案に向け、参院法務委員会の審議日に合わせて国会前シットインが呼びかけられている(主催―奴隷制度廃止!全国キャンペーン相談会)
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自治体に対する国の「指示権」を定めた地方自治法改定案の衆院審議が大詰めを迎えている。
ローカルイニシアティブネットワーク(LIN-Net)などが5月23日、参院議員会館で開いた「緊急アクション」集会では、東京・杉並区の岸本聡子、世田谷区の保坂展人両区長らが「災害時に重要なのは、自治体同士が連携し住民の命と財産を守るために主体的に取り組むこと。国の直接指示は分権と地方主権を深く傷つける」と批判。法案の狙いは「『有事』の際に自治体を丸ごと戦争体制に動員していくことではないか」といった指摘が相次いだ。
中川哲也・大津市議、井ア敦子・京都市議らが始めたオンライン署名「#地方自治法改定案に反対します」を広げよう、との呼びかけもあった。
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