2024年06月14日 1825号

【議会を変える 大阪狭山市議 小芝ひでとし 市立学校園再編案に市民の戸惑い 疑問 反対の声が噴出】

 大阪狭山市教育委員会は今年3月、「大阪狭山市立学校園の適正規模・適正配置に関する実施方針(素案)」を発表した。内容は―

(1)3つの幼稚園と市立こども園の4つの園を1つに統合し、市南部の市立子育て支援センターの場所に移転する

(2)現在単学級の小規模校である南第三小学校を、市のICT教育(情報通信技術を活用した教育)をリードする「小規模特認校」とし、通学区域を弾力化し市内のどこからでも通学できる学校にする

(3)築年数が60年を超える校舎もある狭山中学校の建替えを行う―というものだ。

 私はすぐにチラシを用意して、幼稚園の保護者にその内容を知らせた。大阪狭山市は、面積12km2の小さな市ではあるが、それでも、4つの園を1つにするという案には、多くの戸惑いと反対の声が広がっている。4月1日から22日までの短期間で行われた市民からの意見募集でも、もちろん賛否両論はあるものの、「地元の幼稚園をなくさないでほしい」「遠くになると困ることがたくさんある」との声が数多く寄せられた。

 昨年、隣の富田林市では、14の幼稚園を4つにするという市の一方的な提案が市民の力によって議会で否決されたのを見てきたにもかかわらず、市当局はこの提案をしてきたのである。

 南第三小学校の「小規模特認校」化にも、「よくわからない」「学校選択制につながらないか」など疑問の声も上がっている。

 今、大切なことは、保護者、子ども、市民の声にしっかりと耳を傾けることである。住民説明会を開催させ、生の声を伝えなければならない。

 折しも、6月議会の真っ只中、議会での追及とともに、地域のつながりをつくり出し、市民が主役の住民運動を展開することをめざしてがんばりたいと思っている。

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