2024年06月14日 1825号

【戦争とめよう 琉球弧―全国の軍事化阻止 ZENKOスピーキングツアー 大阪市集会/暮らしと相容れぬ軍事化の与那国島/自治の思いが未来を拓く】

 6月2日、最終日は大阪市集会。ZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)スピーキングツアー集会では初の与那国島からの報告に、オンラインを含め180人以上が参加した。

 与那国島在住の山田和幸さん(おきなわ住民自治研究所会員)は現状をつぶさに語る。▽2016年の基地開設以来、陸上自衛隊をはじめ航空自衛隊、防衛大臣直轄部隊が1700人の島にひしめく▽農業で生きる島にとって3か月間の「島民避難計画」=疎開計画では生活再建が二度とできない▽自衛隊員の人口が島の半数を占めるに至れば、住民自治は語れなくなる―。

 山田さんは、対峙する指針として、脈々と受け継がれてきた先人たちの思いをうけ05年3月に制定された「与那国『自立・自治』宣言」を挙げる。「『自立・自治』ビジョンの副題は『共生』。さらにその副題は『アジアと結ぶ』。島には自治の歴史があるから、そこに大きく立ち返っていくことが展望になる」

 山田さんの講演に応え、地域から平和を創り出す取り組み報告が続く。「ガザでの虐殺を止めるため、街頭で抗議ファクスを多く集めることができた」(大阪市)「4人から始めた毎週木曜日のパレスチナ連帯行動が着実に広がっている」(茨木市)「SNSでの発信からイスラエル支援企業への抗議行動に新たな仲間が参加」(枚方市)

 山田さんは「政府は与那国島を中国に対する最前線≠ニ言う。そうではなく、まず台湾と与那国島が手を結び、アジアの人びとと顔の見えるつながり、結びつきを地道につくりたい。これが大きな未来につながる力になると思っていたし、集会の多くの発言が想い起こさせてくれた」と述べた。

 最後に、田中拓真ZENKO共同代表がツアー全体について「全国で軍事化、弾薬庫増設、港湾の軍事利用が広がる状況で、沖縄・琉球弧の闘いに学び、私たちが地元で軍事化と闘い、つないでいく非常に貴重な機会になった」とまとめた。

 参加者は、地域から平和を創り出していく一つとしてデモに繰り出し、ガザ虐殺やめろ、すべての戦争政策反対を訴えた。



米軍Xバンドレーダー基地撤去へ 京丹後現地集会

 6月2日、米軍Xバンドレーダー基地撤去を求める京丹後現地集会(主催―米軍Xバンドレーダー基地反対・近畿連絡会)が行われました。基地建設から10年、粘り強く監視活動を続ける京丹後市議の永井友昭さんから報告を受け、米軍基地、自衛隊基地に抗議のシュプレヒコールをあげました。(ZENKO京都・石田隆子)

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