2024年06月21日 1826号
【みるよむ(699)2024年5月25日配信/イラクの国際女性デー2024/パレスチナ女性と連帯】
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2024年3月8日、イラクの首都バグダッドで、女性団体やイラク労働者共産党などが中心となって国際女性デーの集会とデモが行われた。そこでは、女性の解放、女性と男性の完全な平等、ガザ人民との連帯が訴えられた。サナテレビが取材して伝えている。
主催者の女性は「イラクと中東地域の解放運動が手を携えて立ち上がる。女性の解放なくして社会の解放はあり得ない」と宣言する。
掲げられた横断幕には「進歩的な女性たちはガザ人民と連帯する」とある。イラク社会での女性に対する差別・抑圧と闘うと共に、イスラエルによるパレスチナ・ガザへの攻撃で膨大な女性の命が奪われていることに抗議し、パレスチナ女性との連帯を表明した。
イラク労働者共産党メンバーは、政府が国際女性デーをただの記念式典≠ノ変え、現実に存在する男女差別・女性への抑圧や攻撃との闘いを抑え込もうとしていると批判する。
イラク刑法の中には、いわゆる「名誉殺人」で家族の「羞恥心を洗い流すという口実」として、男性が妻や姉妹、母親などを殺害しても免責される条項が今も存在する。これは、占領直後から、イラク労働者共産党やサナテレビが批判し、撤廃を要求してきた条項だ。
女性の解放は人類の解放
集会は「女性の解放は人類の解放の象徴である」とアピールした。女性に対するあらゆる暴力をなくすための法律の制定や、男女の完全な平等、失業女性に対する雇用機会と失業保険の保障など、社会変革の闘いを呼びかけている。
イラクでは現在も女性に対する抑圧と攻撃が続く。イラク女性たちは、3月8日国際女性デーで、女性の解放とガザ民衆との連帯の闘いによって社会を変革しようと訴えた。闘いへの確信と共感を広げることのできる力強い映像だ。この闘いに連帯したい。
(イラク平和テレビ局in Japan代表・森文洋)
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