2024年07月12日 1829号
【島々から呼びかける 全国を戦場にさせない/琉球弧・九州・京都の代表が東京行動/少女暴行事件 日米両政府に強く抗議】
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琉球弧の島々と九州、京都の住民グループの代表が6月27日、衆院第一議員会館で「島々から呼びかける全国を戦場にさせない!東京行動」を実施した。
院内集会の冒頭、同行動実行委員会事務局の藤井幸子さんは前々日、明らかになった沖縄駐留米兵による少女暴行事件について「起訴後3か月たって沖縄県に知らされた。復帰から52年、こんな事件がいまだに起きている。心からの憤りを感じる。人権を蹂躙(じゅうりん)する政府・アメリカに強く抗議する」と表明。行動参加者の総意として抗議の決議を上げることが確認された。
軍事要塞化 止める
住民代表が報告する。
■馬毛島基地反対住民訴訟原告団
緑豊かで多様な生きものの楽園だった馬毛島がいま完全に緑をはぎとられている。最大時6千人の工事関係者が人口2万6千人の島に投入され、大混乱だ。
■馬毛島への米軍施設に反対する市民・団体連絡会
安保3文書後、日米軍事一体化が急速に進み、馬毛島は空母艦載機の離着陸訓練だけでなく、米軍が自衛隊を目下の同盟者とする総合的な実動訓練場になる。
■奄美平和委員会
屋久島沖のオスプレイ墜落に奄美大島の島民も不安に駆られた。人が住んでいる上を飛ばないでほしいというのが切実な願いだ。
■ミサイル配備から命を守るうるま市民の会
平和憲法を持つ国の住民がミサイルから命を守らないといけない。自民党は裏金だけかと思ったら少女暴行事件の容疑者まで隠す。日本の政治はどこまで堕落するのか。
■ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会
地域の人たちが祖先神を拝む御嶽(ウタキ)もフェンスで仕切られ、自由に出入りできない。保良(ぼら)集落の反対決議は無視され、ミサイル発射訓練が行われている。
■石垣島の平和と自然を守る市民連絡会
弾薬庫は集落から250bに設置され、すぐそばの県道を小学生が毎日学校に通う。4月には石垣駐屯地の隊員30人が公道で歩行行進訓練。沖縄島では公道での訓練はしていないのに。
■与那国島の明るい未来を願うイソバの会
たった2丁の拳銃で守っていたほうが島は安全だった。基地機能が強化され、島は危険な場所になり、集団疎開の話まで。住民不在のまま決められていく。息子たちにも「島に戻って来て」と単純に言えない。
■大分敷戸(しきど)ミサイル弾薬庫問題を考える市民の会
住宅地のど真ん中で大型弾薬庫の建設工事が進んでいる。ジュネーブ条約第一追加議定書「恒久的軍事施設を住宅密集地に置いてはならない」に違反する。
■築城(ついき)基地の米軍基地化を許さない!京築(けいちく)住民会議 (福岡県)
在日米軍再編計画に、沖縄の米海兵隊を緊急時に築城基地に移転させる条項がある。海兵隊は築城に逃げて来ればいいかもしれないが、沖縄の住民たちはどうなるのか。
■京都・祝園(ほうその)ミサイル弾薬 庫問題を考える住民ネッ トワーク
敵基地攻撃能力を持つ長距離ミサイルのための大型火薬庫8棟を102億円かけて増設するという。住民説明会の開催を近畿中部防衛局に申し入れたが、何の連絡もない。
政府要請で怒り爆発
政府要請では、「適切に対応する」「しっかりと取り組む」「まだ決まっていない」「繰り返しになりますが」と無内容な発言に終始する各省担当者に島々の怒りが爆発した。
宮古島の当真まり子さんは「私たちは普通に宮古に住んで宮古で死にたいと思っている。でも、そうできなくなるかもしれない。防衛省は宮古住民に『弾薬庫を枕にして眠れ』と言う。あり得ない。ミサイル部隊も弾薬庫も撤収するのが正しい判断です」と迫る。
うるま市の照屋寛之さんは「火薬庫から最も近い住宅は173b。爆発したらどうなる。一方で普天間基地の危険性除去と言いながら、一方で住宅地に危険なミサイルを持ち込む。理解できない。沖縄県民を戦争に巻き込む仕事をしていることをしっかりと認識してほしい」と求めた。
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