2024年07月19日 1830号

【不当解雇はさせない!/SNSさらに広げ10倍化へ まず400人達成を/なかまユニオンが大会】

 7月6日、なかまユニオン第27回大会が大阪市内で開かれた。弾圧と闘う連帯労組関西生コン支部細野直也書記長が来賓挨拶、韓国・希望連帯本部は連帯動画メッセージを寄せた。

 今期の特徴的な取り組みとして、2024非正規春闘で「なか卯分会」は、アルバイト社員の賃上げや、更衣時間の賃金、出勤時間の15分未満切り捨て賃金の支払いを求めストライキ。X(Twitter)には55万以上の視聴があり、呼応した50か所以上のなか卯店舗前で応援バナーを掲げる連帯行動の報告もあった。

攻撃と闘う神明会分会

 この日の争議報告で注目されたのは、介護施設ラ・アケソニアで不払い賃金の請求訴訟を闘う神明会ラ・アケソニア分会。渋谷国彦分会長は「昨年1月提訴した22年10月までの2年間の不払い賃金6000万円支払いを求める裁判以降もサービス残業が横行している。同年11月以降の11名の不払い賃金を追加請求し、その裁判の第一回期日は9月12日。賃金を出し渋るほど支払い金額が大きくなるぞ、と示していきたい」。分会は、当局が企んだ分会長への降格処分をこの3月に撤回させている。

 いま新たに、渋谷分会長に定年後の雇用継続拒否攻撃がかけられている。「私は9月で65歳定年を迎える。継続を希望したが、神明会は『総合的な判断』を理由に再雇用しないと言ってきた。これまでも看護師、介護士を含め65歳以上も雇用継続は行われており、私にのみ雇用継続しないというのは組合つぶしのためだと感じる。分会は、不当配転や残業15分未満カット、送迎車運転手当のカットを撤回させ、就業規則を『反抗するな』と改悪しようとした問題も白紙撤回など労働環境の改善を進めてきた。その組合を排除したいと攻撃に出てきたのだろう。まず、雇用継続を勝ち取るために8月にも理事長へ再雇用拒否への抗議の声を集中しようと、神明会に対する100人デモなどを考えている。もし再雇用が拒否されても就労闘争など組合運動を継続し闘いたい」と決意表明。多くの組合員が共感、再雇用拒否を許さない闘いへの連帯の意思を固めた。

若手組合員も奮闘中

 また、労災申請をきっかけに金属メーカー・ニホンゲンマを解雇され、労働委員会と裁判を闘いながら就労闘争を続ける若手組合員が報告。「反省文をしょっちゅう課してくるような会社だったが、めったなことで解雇するようなことはないと上司も言っていた。ところが、労災申請したことで解雇。これはおかしい」と訴え、裁判傍聴や社長が出席してくる労働委員会闘争支援を呼びかけた。 

 井手窪啓一執行委員長は「10年で組合員10倍化≠フ目標を立てて5年。加入が多くとも脱退も多い課題を加入拡大と組合員定着をはかる工夫で解決し、早期に組合員400名を達成する」と方針を語る。「なか卯非正規春闘のネット反響をきっかけにホームページからの加入を可能としたら、それのみで2名の加入があった」と、SNSをさらに広げる取り組みも強調した。

 各組合員から、組合員拡大を目指すために、組合に入っている理由や組合についての同僚とのやり取りの紹介など活発な発言も。

 若手組合員の活躍も注目だ。昨年から専従として奮闘してきた橋麻理さんは大会議長を務めた。新たに書記次長に選出され、元気に団結がんばろう=B

 終了後は、会場で手作り料理による交流会が開かれ、楽しく近況を話し合った。





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