2024年07月26日 1831号

【安和桟橋 警備員ら死傷事故/安全無視の無理な走行 防衛省の責任を問う/「止めよう!辺野古埋立て」国会包囲実が政府交渉】

 6月末、辺野古への土砂搬送が続く沖縄・名護市の安和(あわ)桟橋で2人がダンプトラックに轢(ひ)かれ、警備員が死亡、女性が重傷を負う痛ましい事故が起きた。「止めよう!辺野古埋立て」国会包囲実行委員会は7月11日、衆院第2議員会館で行った政府交渉で事故について緊急質問し、政府・防衛省の責任をただした。

 交渉に先立ち、亡くなった警備員の冥福を祈って黙とう。沖縄平和市民連絡会の北上田毅さんはこう前置きした。「大けがをした女性は古い友人。『骨折』と報道されたが、全身の血の3分の1が出血し、医師から『覚悟してほしい』と言われるほどの重体だった。きのうようやくICUから一般病棟に移った。それだけ深刻な事態だったことをぜひ認識してほしい」

 緊急質問は4点。▼安和の抗議行動では一定の「ルール」が出来ていたが、元請け業者が最近変わり、ダンプの誘導がルールを無視する強引な方法になった。防衛局はどんな安全確認方法を講じてきたか▼事故を起こしたダンプはルール無視の無理な走行だったのではないか▼防衛局は亡くなった警備員宅に弔問に訪れたか▼玉城デニー知事は安全対策がとられるまでの土砂搬出作業中止を求めた。再開には沖縄県の了解を得るべきではないか。

 防衛省は「事故は抗議活動への対応中に発生した」「誠に遺憾」「詳細は確認中。答えは困難」「今後、適切に対応する」「引き続き状況の把握や再発の防止に努める」と繰り返す。

 北上田さんは「あまりに無責任な答弁。非常に心外だ」と述べ、「女性は『動いているダンプの前に飛び出した』のではない。ルールを無視したダンプの搬送に抗議していた。工事を急(せ)かした業者、防衛局職員に事故の原因があったことは明らかだ」と重ねて追及した。さらに「防衛局として被害者への謝罪やお見舞いはしたか」と問うと、防衛省担当官は突然涙ぐみ、絶句。かろうじて「警備員の方には適切に対応してございます。その対応はどこかのタイミングで終わるということではない。遺族の方のご感情がある」と涙声で話す。だが、「被害女性に謝罪・補償を行うよう業者を指導せよ」「真相解明・再発防止策がないまま作業を再開するな」との要請には最後まで明言を避けた。

 参加者一同の名で「米兵による性暴力に抗議し、安和死傷事件の真相解明・再発防止策の徹底、代執行による辺野古新基地建設の即時中止を求める」抗議文が政府側に手交された。

 交渉では、大浦湾埋め立てのための土砂調達問題や新基地建設と新「生物多様性国家戦略」・「海洋保護区」指定との整合性問題なども取り上げられた。

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