2024年10月04日 1840号

【1840号主張/パレスチナ大規模侵攻1年/これ以上殺すな 即時停戦だ】

占領終結求める国連決議

 10月7日、イスラエルのガザへの大規模侵攻開始から1年を迎える。

 この1年間、イスラエルによる国際法違反の侵攻で4万1千人以上が虐殺されたが、平和を求める国際的運動の包囲網が形成されてきた。世界の市民の運動の力を背景に9月18日、国連総会は、パレスチナ自治政府が提出したイスラエルに対するパレスチナの占領政策を1年以内に終わらせるよう求める決議を124か国の賛成で採択した。この国連総会決議は、7月にICJ(国際司法裁判所)がイスラエルのパレスチナ占領を国際法違反として占領状態を終結させるよう勧告したことを踏まえたものだ。

 イスラエルはただちに攻撃をやめ占領・入植地から撤退しなければならない。

日本政府は加担をやめろ

 日本政府は国際的な運動やICJ勧告に押されて国連総会決議に賛成したが、停戦・撤退への実効性ある行動は何一つとっていない。「投資協定」「防衛協力覚書」などを維持しイスラエルへの支援を続けている。

 防衛省は2025年度予算概算要求で小型無人攻撃機(攻撃型ドローン)の取得費30億円を計上。310機の取得計画ではイスラエル製が有力な選択肢だ。ドローンを主力としたガザでの大量虐殺の中で、イスラエル製ドローン導入は明らかな虐殺への加担だ。

 9月27日には自民党新総裁が決まる。誰が新総裁となろうが、岸田政権同様にイスラエル支援=加担を続けることは明白だ。さらには各候補とも憲法に自衛隊明記と緊急事態条項を盛り込む改憲推進の立場を表明し、9条の制約を取り払う軍拡・戦争推進を競いあう。「自衛権」を口実に侵攻するイスラエルへの支援姿勢と、「台湾有事」の名で沖縄・全国を戦場にすることをいとわない軍事化は一体だ。この戦争推進路線を継承しようとしているのだ。

 協定・覚書は破棄、イスラエル製ドローン導入は即刻中止すべきだ。軍拡・戦争路線に固執する自公政権は、市民の運動と総選挙で退場させる以外にない。

市民の運動で平和を

 もうこれ以上殺すな。世界の平和運動と連帯し日本で行動を強める時だ。

 10月5日には、パレスチナや米英の反戦団体などが世界同時行動を呼びかけている。東京をはじめ各地で行動し声を上げよう。世界のBDS(ボイコット、投資撤退、制裁)運動と連帯したイスラエル協力企業への抗議・要請行動や、ガザ即時停戦へ日本政府に実効性ある行動を求める署名を地域から広げよう。

 今すぐ戦争を止め、平和と民主主義、命とくらしが尊重される社会に向け、あらゆる運動を結集する10・14団結まつり(大阪)、10・27団結まつり(東京)を成功させよう。

 (9月21日)
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