2024年11月01日 1844号
(実発行日 10月25日)

【1844号主張/虐殺・戦争拡大続けるイスラエル/日米欧政府は加担をやめろ】

イスラエル 国連も攻撃

 パレスチナ・ガザ地区の死者はこの1年で少なくとも4万2千人を超える。建物の3分の2が壊され、230万人が貧困状態から飢餓寸前に陥っている。

 イスラエルは、ポリオワクチン接種の休戦に合意したにもかかわらず会場の学校にも空爆し、子どもら20人以上が犠牲になった(10/13)。隣国レバノンへも空爆と地上侵攻を強行。犠牲者は2300人を超えた。また、国境地帯の停戦監視を任務とする国連レバノン暫定駐留軍にも10月10日以降複数回攻撃を加えた。これに対しインドネシアやイタリアなど40か国は共同声明で「意図的な攻撃」と強く非難。イランへの大規模攻撃計画も明らかになった。

 世界を敵に回し孤立を深めるイスラエル。攻撃・戦争拡大を許してはならない。

米欧日の加担も同罪

 イスラエルの虐殺と攻撃拡大を支え加担している日米欧も同罪だ。

 日本も賛成し採択された国連総会決議(9/18)は、各国に▽自国市民や企業・団体がイスラエルの占領を承認・支援しない措置▽同国への武器等の提供・移転の禁止▽占領に関与する個人・法人への制裁―を求める。イスラエルへの武器援助と政治的経済的支援は即時停止しなければならない。

 しかし、米国はイスラエルに対し、攻撃を支えるミサイル防衛システム(THAAD〈サード〉)を提供(10/13)。日本も岩屋外相が国連部隊への攻撃に談話を発表したが、国際法違反は指摘せず実効性ある措置は全くない。

 防衛省や外務省など多くの省庁が後援した武器見本市「国際航空宇宙展」(10/16〜10/19)には、パリでは出展を拒否されたイスラエル軍事企業が出展した。大問題なのは、自衛隊がイスラエル製の攻撃ドローンを導入しようとしていることだ。すでに実証試験予算99億円の一部がイスラエル企業に支払われている。まぎれもなく虐殺加担だ。

 この根本には、イスラエル同様「自衛権」の名のもとに、「台湾有事」などと中国の脅威をあおり、さらなる軍拡に道を開く石破政権の戦争路線がある。

加担やめよの行動を

 国際法を無視し他国を侵略し、街も人も消し去るイスラエルの暴虐とそれへの加担を許してはならない。

 ガザ大規模侵攻1年の10月7日を前後して、全世界でパレスチナ連帯アクションが取り組まれた。各国に広がるBDS(ボイコット、投資撤退、制裁)運動は、武器援助停止の圧力となり、欧州をはじめとして投資撤退の動きも拡大しつつある。さらに運動を強めよう。

 「ガザでの虐殺とイスラエルへの協力をやめろ」の行動を地域から積み上げ、11月6日、ZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)のイスラエル協力企業・省庁要請抗議中央行動に集まろう。

 (10月21日)
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