2024年11月08日 1845号

【1845号主張/10・27総選挙 自公は不信任された/軍拡反対 生活改善の闘いを徹底して進めよう】

裏金自公を市民が断罪

 10月27日投開票の衆議院選挙で自民党・公明党は73議席減らして215議席となり、過半数を18議席割り込んだ。自公政権は市民から不信任されたのである。

 朝日新聞出口調査では73%が裏金問題を考慮し投票したと答えた。その投票先の多くが立憲民主党であり、次いで国民民主党であった。自民党の裏金議員は非公認10人中7人落選、比例区への重複立候補が認められなかった34人中20人が落選した。自公の補完勢力、日本維新の会も万博・カジノ批判などで6議席、300万票(全国比例)を減らした。

 安倍、菅、岸田政権の下で生活悪化に苦しんできた市民にとって、自民党議員が違法不当な手段で資金を得ていたのは到底認めることができないものだった。

 自民党は選挙の前に不人気の岸田前首相を交代させ、石破政権成立直後の支持率が高いうちに総選挙を行い、何とか過半数を取ろうともくろんだ。野党共闘の分断攻撃を周到に用意した。野党候補1人の選挙区は46にすぎず、大半の選挙区243で野党は分断された。

 しかしこうした工作にもかかわらず自公は敗退した。安倍政権以来続く軍拡、社会保障切り捨て、民主主義破壊を進めた自公に市民が強い怒りをぶつけ、大きな前進をかちとったのである。

変革への出発点

 私たちMDSは、この衆院選で東京21区、大阪9区をはじめとして、市民と野党の共闘候補の勝利のために市民とともに闘った。共闘が不成立となった選挙区、比例区でも、軍拡・改憲に明確に反対する共産党などを中心に支持し全力で闘った。結果、当選をかちとり、あるいは得票を伸ばした。

 自公を過半数割れにしたことは変革への出発点だ。市民に不信任された石破首相をただちに退陣させなければならない。自公は国民、維新などの改憲政党を取り込み、政権維持、路線継続を進めようとする。大きく伸びた立憲は、裏金問題以外では自公路線と明確に対決する方針をとっていない。日本保守党、参政党は危険な右翼政党である。

軍事費削り命とくらしへ

 この状況を突破して、軍拡を止め市民生活を改善するには、さらなる運動の強化、共闘の強化が必要だ。これに対し、連合芳野会長は「共産党と共闘しなくても勝てることが明らかになった」(10/29毎日)と改めて共産党との共闘を否定した。こうした動きを許さず、軍拡反対と生活改善をめざす勢力を拡大し、勝利を展望しなければならない。

 軍拡と戦争路線を阻止することなしに市民生活改善はあり得ない。沖縄辺野古新基地、琉球弧をはじめとする全国の軍事化に反対し、軍事費を社会保障、教育に回せの闘いを強めなければならない。この闘いから真に変革をめざす共闘を大きく作り出そう。

 (10月28日)
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