2024年11月08日 1845号
【10・27衆議院選挙/市民の怒りで自公過半数割れ】
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大河原まさこさん 小選挙区で勝利/裏金候補を大差で破る/市民の共通政策を力に/東京21区
10月27日午後8時20分、東京21区の市民と立憲野党の共同候補・大河原まさこさんの当選確実が伝えられると、立川市内の選挙事務所は大歓声に包まれた。前回、小選挙区では1万3千余票差で敗れた相手、裏金問題で自民非公認となった無所属の小田原潔候補を下し、みごと3期目の当選を果たしたのだ。
日付けが変わってようやく確定した得票は9万724票。相手候補を2万票以上引き離す圧勝となった。
翌28日に開かれた報告会で大河原さんはお礼とともに決意を述べた。「小選挙区での勝利をいただき、地域を愛する気持ちがますます深まった。まだ声になっていない声に向き合い、多くの方に伝えられるよう表現を整え、国会でよりよい法律を作れるよう行動を重ねたい。さらに地域へのお引き回しをお願いしたい」
勝利を支えたのは、立川市・日野市・八王子市東南部の市民でつくる「東京21区市民連合連絡会」だ。立憲野党各党と政策フォーラムを開き、共通政策を練り上げた。共同代表の窪田之喜(ゆきよし)さんは「大河原さんは立憲民主党の中でも、憲法をしっかりと守り生かしていく政治家。絶対21区から当選させることが僕らの仕事だった。明々白々に勝ち切り、日本の政治を変える先頭に立つ議員として送り出すことができた」と喜ぶ。
日野市議のあるが精一さんと「日野・市民自治の町をめざす会」もその重要な一翼を担った。「街頭のシール投票では、みなさんいろんな課題にシールを貼り付け、パネルがどんどん埋まり、会話が生まれた。すばらしい熱気を感じた」とあるが市議は振り返る。政党の本部がどう言おうと、地域に根づく人と人のつながり、支え合いこそが力。来年の日野市長選に向け、市民の手による政策づくりの糧としていく考えだ。
自民も維新もノー/野党統一候補で電話かけ7500に/大阪9区
10月26日、関西では数少ない市民と野党の統一候補、社会党・共産党相互推薦ながさき由美子さん(社民党)がマイク納め。阪急茨木市駅に市民が駆けつけ、「月桃の花」歌舞団のエイサーや社民党副党首大椿ゆうこ参院議員のアピールに続いて、ながさきさんが改めて強調した。「私たちは自民でも維新でもない野党統一候補をつくった。それは戦争法のとき以来の市民の力なしにはできなかった。命とくらしにこそ税金を使う政治をとりもどそう」
ながさきさんは2万7617票と及ばなかったが、「憲法いかそう茨木市民の会」やMDSメンバーは約7500件の電話かけで、政治変革、市政変革につながる対話を大きく広げた。
電話かけで清水さんに千票超/市民がともに大阪を変える/大阪4区
大阪4区の城東区を中心に活動する「平和と民主主義をともにつくる会・大阪」は、社共相互推薦の清水ただしさん(共産党)を支持し全力を尽くした。
山川よしやす会代表は、清水さんの城東区入りでは「万博・カジノを止められるのは、清水さんしかいない」とエールを送り、ビラ配りで票読みを支援。清水候補は当選はならなかったが、前回より約1万票増の3万3585票を獲得した。
会メンバーも連日、「裏金と国防軍、賭博もダメは清水さんだけ」と約4600件に電話をかけ、1000票超を読んだ。その中で、亡くなったメンバーが会の通信を配っていた人に初めて電話がつながり、応援のことやカジノ反対などの話になり、行動参加の声もあったとのうれしい話も。会の通信読者も30人増え、地域での奮闘はさらに続く。
市民が声ふりしぼる/シール投票で対話も/東京12区
東京12区の市民と野党の共闘候補、日本共産党の田原聖子さんは10月26日、北区赤羽駅前で最後の訴え。
田原さんの横には、選挙運動の主役である市民が立ち並ぶ。田原さんは介護現場で10年奮闘してきた経験から「ケアが希望になる政治へ」を掲げる。応援には車椅子で参加した市民が声を振り絞って支援を述べる。
30代の女性も「性被害に遭った女性が裁判において守られるようになったのは、給食費無償化の実現が増えているのは、市民が声を挙げたから、市民が動いたからだ」と決して自民党のおかげではないと強調した。
「みんなで選挙@東京12区」の藤平輝明さんは選挙期間中、「争点は何ですか」とシール投票を使って各地で対話してきた。政権交代、統一協会問題、軍拡予算など様々な項目の投票の中で裏金問題が少し多いようだ。
残念ながら、田原さんは4万1504票の支持を得たが敗れた。しかし、4万以上の票は候補者の魅力と共に、市民の下からの運動の成果であることは間違いない。「新たな民主主義」は確実に育まれている。
命・くらしを守り基地ノーで当選/沖縄1・2・3区
オール沖縄候補は、1区赤嶺政賢さん(共産党)、2区新垣邦男さん(社民党)が勝利、3区屋良朝博さん(立憲民主党)は1769票と僅差の次点で比例復活当選。写真は10月26日那覇市で「平和の心は原点、軍事要塞化は許されない」と訴えた赤嶺さん。
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