2024年11月22日 1847号

【議会を変える/東京都足立区議・土屋のりこ/決算委員会での施策前進】

 地域の方から寄せられる声や、住民代表として自らの気づきなどをもとに様々な施策の提言を行っているが、今年の決算委員会でもいくつかの施策を実現に向け進めることができた。

 一番大きいのは、乳幼児の夏場の屋内遊び場の無料化だ。足立区では子どもの貧困対策として夏休みの小学生の体験活動の無料化をおこないだしたが、乳幼児を対象とするものはほぼない。けれど、熱中症アラートが連日出され外遊びができない期間が2か月ほど続く夏場こそ、有料の遊び場に行けるかどうか、親の経済状態等によって子どもの体験等に格差が出てしまう。

 脳科学の観点から、乳幼児期とりわけ3歳前後の脳の感受性期は、身体を目いっぱい使って自由に遊ぶこと、異質な他者との出会いを経験すること、他者と一緒にする「共有体験」などをとおして、子どもの中に基本的自尊感情がはぐくまれ生きる力が育っていく重要な時期だ。この時期に経済状況によって子どもの育ちに差がでないように、乳幼児に対する夏場の無料事業を、と求めたところ、「来年に向けて現実的に検討する」との区長答弁を得た。

 今、実際に事業者へ協力が可能かとヒアリングが行われ、来年度の実施に向け具体化が進んでいる。

 そのほか、帰省した京都で見かけたおむつ自販機。かさばるおむつを出先で購入できれば子育て層にとって外出しやすい街づくりが進むと考え提言したところ、「検討する」。ちょうど今年度末が庁舎の自販機の契約切り替え時期にあたるため、おむつを扱うタイプのものの導入をおこなう方向で準備が進められている。

 子育て当事者としての視点から、皆にとってより暮らし良い地域づくりができるよう、様々な政策提言を積み重ねていきたい。

 なんといっても足立区は基金残高が1858億円もあるのだから。暮らしのために税を活かすべきだと強く求めていこうと思っている。

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