2024年12月20日 1851号

【2024ZENKOスピーキングツアー】

温泉のまち湯布院がミサイル基地の司令塔に/足元の闘い強化から/滋賀集会

 滋賀集会(11/27)では、大分県の湯布院駐屯地「敵基地攻撃」ミサイル問題を考えるネットワークのメンバー鯨津(ときつ)憲司さんから、沖縄での軍事強化と連動する大分の実態が報告された。

 大分には西日本最大、陸上自衛隊日出生台(ひじゅうだい)演習場があり、大分分屯地(敷戸弾薬庫)や別府、湯布院、玖珠(くす)の駐屯地が集中する。

 日出生台では年間330日演習が行われ、うち230日は実弾が発射される。1999年からは沖縄から移転した米軍の実弾演習、日米共同訓練なども実施されている。

 「25年以上にわたり反対運動を続けてきた」と語る鯨津さんは、あらたに湯布院駐屯地に発足するミサイル部隊の危険性を訴えた。「他国を攻撃するミサイルを配備すれば攻撃目標となり、また、他国の見知らぬ人びとを犠牲にするかもしれない」

 湯布院駐屯地には、2024年3月、第2特科団の司令部ができ、その下に25年3月、第8地対艦ミサイル連隊が発足する。第7地対艦ミサイル連隊は沖縄・勝連分屯地に24年3月に編成され、宮古や石垣などのミサイル中隊を指揮する。鯨津さんは「湯布院が九州、沖縄のミサイル部隊を束ね、その司令塔となる。海外に知られる温泉のまち湯布院を攻撃的軍事拠点にしてはならない」と力を込めた。

 12月1日「ミサイルも弾薬庫もいらない! 平和をめざすつどいin大分」への参加を呼びかけるとともに、鯨津さんは「足元の闘いの強化が不可欠」と決意を語った。




うるま市宮城島の土砂が辺野古基地埋め立てに/体を張って止める/兵庫集会

 兵庫集会(11/29)では、「ミサイル配備から命を守るうるま市民の会」共同代表の照屋寛之さんが、基地強化と闘う姿を語った。

 *   *   *

 我々がどうして闘うのか理解してほしい。復帰して52年経つが、沖縄に全国の米軍基地の70%。辺野古新基地に県民投票で72%が反対したが強行。憲法の番外地に置かれている。

 陸上自衛隊勝連分屯地へのミサイル配備に、朝6時からスクラムを組んで座り込み30分以上港で阻止。先回りして1時間以上止めた。自衛隊の記念式典でも市民の怒っている姿を示せた。

 ミサイル要塞化写真展は16回開催した。写真展での説明が大事で、対話によって訴えられる。8才の女の子が「せんそうやミサイルやたたかいをやめてほしい」と感想を書いてくれた。戦争は基地のある所にやってくる。この教訓を訴えたい。

 2023年11月新聞で陸自訓練場建設計画を知った。防衛省が開いた住民説明会では「住宅のすぐ後ろに作るなんて、住民を馬鹿にしている」と怒った。場所の選定も杜撰(ずさん)で、かつてジェット機が墜落した宮森小学校の近くだった。2024年3月20日の市民集会が1200人で大成功した。大きな力になり、防衛省は陸自訓練場計画を断念した。

 うるま市・宮城島の土砂が辺野古基地建設の埋め立てに使われている。山がぶっ壊されている。うちから40分の所だ。先週水曜日(11/20)に報道で初めて知り、木曜日から阻止行動を始めた。話し合ってもダメな時は、体を張って闘って止めるしかない。朝1時間は止めている。生活道路なので、(土砂搬出へ)出ていく車輌のみを止める。

 今日の集会では兵庫県の地域の取り組みが聞けた。一緒に変えていきましょう。



MDSホームページに戻る   週刊MDSトップに戻る
Copyright Weekly MDS