2025年01月24日 1855号
【パレスチナ人民防衛統一労働者戦線/シリア民衆への連帯宣言(要旨)】
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12月8日のシリア・アサド独裁政権崩壊から1か月。パレスチナ人民防衛統一労働者戦線(パレスチナ人民の生命と自由、反占領闘争と抵抗の権利擁護を目的に9月、パレスチナ、イラクなど中東の25以上の労働組合、政党、団体で設立)が発したシリア民衆への連帯宣言(要旨)を紹介する。
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13年以上にわたる内戦、あらゆる方面からのテロリスト集団への資金提供、破壊、殺害、不当な経済封鎖の末、シリア社会の抑圧と労働者階級・シリア人民大衆の貧困化の主犯、アサド独裁政権は打倒された。
過去13年間、シリアのすべての大衆は、生活、安全、自由、命で重い代償を払ってきた。だが、血まみれのアサド政権の崩壊は大衆革命によるものではなく、2011年のエジプト革命とチュニジア革命以降、シリア領土をめぐる紛争と代理戦争の結果であり、政権の転覆は、米国とその同盟国に率いられた地域ブルジョアジーとグローバル帝国主義の軍事的財政的支援がもたらしたものだ。
ハヤト・タハリール・アル=シャーム(シャーム解放機構)らの暫定政権は、トルコをはじめすべての西側勢力の支援を受け、アサド政権に代わってシリア大衆と労働者階級を支配するものとして設置された。この政権は、何千人もの罪のないシリア人の血と宗派間抗争にも関与しており、国連によるテロリスト集団のリストに分類されている。
他の地域勢力は、テロとの戦いを口実にシリアの資源と富を支配するために、状況を悪用している。
イスラエルのファシスト勢力は、国際協定に背き、シリア国境に侵入し、さらに多くの領土を併合し、占領した地域の住民を脅かしている。テロリスト諸勢力は、多くの都市で大規模な軍事攻撃を開始した。トルコ軍は、直接または武装組織の傭兵を通じてシリア北部に進攻し、農地を破壊し、クルド人武装集団のテロと戦うためというイスラエルと同じ口実で数千人をその土地から追い出している。
シリアの政治的経済的人道的状況は、最も暗澹(あんたん)たる局面を迎えている。シリアの労働者階級、人民、人道主義勢力の優先事項は、状況が内戦に陥るのを防ぐことである。内戦は悲劇の規模を増大させるだろう。
パレスチナ人民防衛統一労働者戦線は、シリアの労働者階級との連帯を宣言し、世界の労働者と進歩的勢力に対し、シリアの労働者・人民大衆があらゆる形態の自由と平等を享受できる自由で尊厳ある生活を送るために、以下の支援を提供するよう訴える。
▽シリアの労働者階級とシリアのリベラルまた政教分離の勢力を支援し、その自決権行使に貢献する。
▽シリアの完全かつ無条件の平等を達成し、非民族主義的で政教分離の政府の樹立を支持する。
▽シリアへの干渉中止へ自国政府に圧力をかける。
▽すべての住民の安全な生活のために努力する。
▽シリア人民に対する不当な経済封鎖とあらゆる形態の制裁を解除する。
▽シリア領内のイスラエル軍の侵攻と違法行為の停止を要求し国際的に非難する。
▽トルコ軍の侵攻と違法行為を国際的に非難し、傭兵支援をやめるよう要求する。
▽シリアのテロリスト集団への支援の中止を求める。
自由、平等、安全へのシリア労働者階級の闘い万歳。
2024年12月25日 |
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