2025年01月24日 1855号
【日鉄・三菱は強制動員問題を解決せよ/過去の行為に頬かむりするな/1・10丸の内行動】
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「名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟を支援する会」「韓国の原爆被害者を救援する市民の会」「日本製鉄元徴用工裁判を支援する会」の三者が主催して1月10日、強制動員問題の解決を被告企業に迫る「丸の内行動」が取り組まれた。
行動は三菱商事ビルディング前でスタート。毎月第2金曜日正午から同ビル内で開かれる「三菱金曜会」に出席するグループ企業の会長・社長が、黒塗りの車で続々乗りつける。
ピースボートの野平晋作さんは「日韓請求権協定は加害企業が主体的に謝罪し賠償することを禁じていない。企業が主体的に被害者と和解するのに何の支障もないはず。勇気をもって謝罪と賠償をしてほしい」と求めるとともに、「民主主義は闘ってかちとるもの。強制動員被害者の請求権を認めた判決は民主化の成果だ。民主化した韓国に呼応できる日本社会をつくっていく」と決意を述べた。
日本製鉄本社前では、USスチール買収問題で同社がバイデン大統領らを提訴したことに関連して主催者から「米政府の不当な介入を非難するのなら、2018年の韓国大法院判決前後の日本政府=安倍政権による政治介入を突っぱねて真っ先に判決を履行しなければならない。自らが掲げる人権方針をきちんと実行しない日本製鉄にアメリカの労働者が不信感を抱くのは当たり前だ」と指摘。
アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(wam)の渡辺美奈さんは日鉄社員に向けて呼びかける。「みなさんには、朝鮮の人たちを搾取し人権を蹂躙(じゅうりん)しその犠牲を引き金に大きくなった大企業で働いている責任、被害者を目の前にしていまだに謝罪も賠償もしない会社から給与を得て生活している責任がある。恥ずべき状態から脱するためにも、ぜひ声を上げてほしい」。続けて「1875年、日本は朝鮮を支配する足がかりとして江華島(カンファド)に軍艦を侵入させ砲台を占領した。150年前の暴力による朝鮮支配の起点の出来事こそ、日本に住む者が記憶すべきだ」と力を込めて訴えた。
三菱重工本社前で連帯あいさつしたのは、「武器取引反対ネットワーク」の杉原浩司さん。「三菱重工は岸田政権・石破政権と続く大軍拡の中で、射程1000kmを超す敵基地攻撃ミサイルなどの開発・製造を請け負い、武器輸出にも突き進んでいる。三菱重工の戦争責任を問うみなさんの運動と連携し、三菱を大きく包囲する目に見える強い動きをつくりたい。これからも力を合わせよう」
日本製鉄と三菱重工には要請書を提出しようとしたが、両社とも要請書の受け取りはおろか要請団との面会さえ拒否した。
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