2025年02月28日 1860号

【パレスチナ人民闘争戦線(PPSF)連帯メッセージ/ 独立国家樹立へ支援を/2・16国際オンラインパネル】

 パレスチナでイスラエルの占領に非暴力の抵抗闘争を行っているパレスチナ人民闘争戦線(PPSF)。イスラエルとハマスの停戦合意発効(1/19)について、2月16日に開催された国際オンライパネル(4面参照)に寄せられた書記長のメッセージ(要旨)を紹介する(訳、まとめは編集部)。

 パレスチナ人民の正当な大義のための闘争、自由を求める権利、イスラエル占領の終結、1967年6月4日の国境線に基づく独立したパレスチナ国家の樹立(首都は東エルサレム)を支援する皆さんに、心より敬意を表します。

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 イスラエルとハマスの間で成立したガザでの停戦合意を歓迎する一方で、私たちは2つの重要な要素を欠いていることを指摘した。

 一つ目は、ガザ、ヨルダン川西岸、東エルサレムを含むすべての占領下にあるパレスチナ領土における攻撃の停止。二つ目は、占領を期限内に終結させるための明確で具体的なロードマップを保証する政治的展望だ。このロードマップこそ、国際的に合意された二国家解決策を、関連する国連決議に基づいて実現するものになる。

 戦争終結後に何が起きるかは、パレスチナの国民的課題だ。パレスチナ指導部とその正当な政府には、ヨルダン川西岸と同様にガザにおいて主権を拡大し、その責務を果たす責任がある。私たちは、政治プロセスの再開を求める。このプロセスは、ファシスト的なネタニヤフ政権によって妨害されてきた。

 ガザで荒廃し深刻な苦しみに直面している私たちは、どんな代償を払ってでも戦争の終結を切望している。停戦合意の詳細を精査することよりも、流血を止め、今耐えている避難と苦難の状態を終わらせることに重点を置いている。人びとはイスラエルが米国の直接的な支援と後押しを受けて行った侵略、野蛮な戦争、そしてジェノサイドの犠牲者となっている。その結果、ガザの物理的、社会的、経済的インフラの80%が破壊され、48年のナクバ(大惨事)以来苦しめられてきたパレスチナの人びとに新たな災害がもたらされた。

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 私たちは、国際刑事裁判所における訴追手続きを通じて、イスラエルの指導者や将軍たちがパレスチナ人および人類に対する犯罪の責任を追及されるよう、国際的な取り組みを継続する必要性を強調する。日本でのZENKOやMDSなどの友好団体が、ファシズム、帝国主義、破壊的な戦争に立ち向かう活動を通じて、多くの場面で示してきた勇気ある姿勢に敬意を表する。各国でパレスチナの大義という正義を支援するための広範なキャンペーンを展開してきた、世界中のすべての人びとと進歩的勢力に敬意を表する。

 これらの行動は、占領下にあるパレスチナの各地でさまざまな形で続くジェノサイドに直面する私たちのレジリエンス(復元力)を強化する上で、大きな影響を与えている。

 停戦や平穏についての議論が行われる一方で、侵略戦争はなおも続き、占領は法や規範を日常的に侵害し、野蛮な物語を永続させている。このことは、私たちの正当な自己決定権と独立国家の樹立という権利を引き続き侵害しているのである。

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 パレスチナの自由と人間の尊厳のために、真の友であり続けてくださることを心から感謝します。

 2025年2月16日

 パレスチナ人民闘争戦線(PPSF)書記長、アーマド・マジュダラニ博士

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