2025年05月02日 1869号

【「ミサイルは要りません」/めざすは平和・福祉のまち/神田たかひろさん】

 「祝園(ほうその)弾薬庫の航空写真です」「ミサイルは要りません」

 通勤・通学のため足早に改札に向かう市民にチラシを手渡しながら、神田たかひろさんはこう訴えた。京都・祝園ミサイル弾薬庫問題を考える住民ネットワーク(ほうそのネット)の副代表の神田さんは、5月に行われる京都府精華町議会議員選挙に立候補を予定している。

 4月17日、一緒にチラシを配ったほうそのネットのメンバーは「議員へアンケートを出したが18人中7人しか回答がない。議会を変えないと」と地元町議会の無関心さを知り、神田さんの活躍に期待している。

 駅での朝立ちチラシ配りはこの日3日目、少しずつ手ごたえを感じている。「朝立ちはとてもいい。まったく知らない人とも会話ができ、弾薬庫問題を知らせるすそ野がひろがっている。町行政に関係していた人からも、議会はやる気がないと辛辣(しんらつ)な批判の声も聞け、応援いただきました」

 精華町は人口約3万5千人、1万5千世帯。その半数以上は新興住宅街だ。関東の筑波研究学園都市に対するように関西文化学術研究都市として開発された。街びらきから30年。そんな街に隣接した祝園弾薬庫が日本最大の弾薬庫へと増強されることを知る人は多くない。1万世帯にチラシを配布している。

 沖縄連帯など反戦平和の運動をしていた神田さんが、仕事をやめ、“自然の流れで”副代表として「ほうそのネット」の活動をになうようになった。今度は“自然な流れで”町議会をめざす。ほうそのネットメンバーの期待は大きい。

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