2025年05月16日 1871号

【環境組合 消防局 万博協会に請願/危険放置の万博を追及/夢洲カジノを止める大阪府民の会】

 夢洲(ゆめしま)カジノを止める大阪府民の会は5月1日、山川よしやす事務局長をはじめ8人で危険な夢洲万博について請願・要請を行った。府民の会が万博会場現地調査で危険性を目の当たりにし、緊急の要請行動となったものだ。ガス抜き管の排気口は下を向き通路脇のあちこちに。検査のための穴のボルトは簡単に抜ける状態、フードコートでは裸火使用など問題点を指摘した。

 まず、会場の夢洲1区の管理を担っている大阪広域環境施設組合へ。責任者は横山市長だ。1月から一酸化炭素の測定結果を非公表とするなど、きわめて不十分な万博協会のガス濃度公表をわかりやすい数値公表に改善するよう請願を行った。応対の施設管理課職員は、夢洲が「埋め立て途中の島」とは認めたが「夢洲1区のような『立ち入り禁止区域』を集客施設とするなど、やってはいけないですよね」との問いかけに「何とも言えない」と苦しい回答。管理者として責任ある文書回答を要請した。

 大阪市消防局は9人の職員が応対。万博協会への裸火使用禁止の指導などの要請にうなずきながら真剣に聞く。その場での回答はなかったが、「万博会場は協会が未然発生防止の責任を負っており、協会側は『安全対策は万全にやっている』と言う。私たち消防は救急の災害時や人命にかかわる要請などがあれば迅速に出動する任務となっている」など、言外に協会の安全対策の不十分性への危惧をにじませた発言もあった。

 最後の万博協会は「次に会議が控えているので」と終始不誠実な対応。山川事務局長が「事業者に172台もガス検知器貸し出すなど異常事態ではないですか」と問うと、「そうでしたっけ」(?!)。協会職員でありながら事実もつかんでいないことに唖然とする。医療体制の不備や医務室に看板さえないなどの指摘にも、会議の時間≠口実にそそくさとその場を立ち去り、市民の要請にまともに応えようとしない。

 今後、請願への各部局の文書回答をふまえ、さらに問題追及と安全対策実行を迫っていく。

(夢洲カジノを止める大阪府民の会・城東 田中秋子)



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