2025年05月30日 1872号

【ミサイル基地化 日米軍事一体化に警鐘/布施祐仁さん講演会/横浜】

 「ミサイル基地化する日本列島と平和への課題」と題して、フリージャーナリスト布施祐仁さんの講演会が5月17日、「戦争準備に反対する首都圏反基地交流会」主催の下、横浜・鶴見公会堂で開かれた。

 台湾有事≠想定し、南西諸島には陸上自衛隊がミサイル部隊の配備を進め、「南西の壁」を構築。2026年3月に中国本土を攻撃可能な長射程ミサイル配備を計画。米軍と自衛隊の指揮系統統合。合同訓練で、米軍の火力統制下に置かれる自衛隊兵器システム―。

 布施さんは、戦後80年を経た現在でも米国に従属し、さらに軍事一体化を急速に進める日本に危機感を覚える。自著の『従属の代償』を引き、「私たちは戦争という高いツケを払わされる」と警鐘を鳴らす。

 自衛隊基地整備が進む鹿児島・馬毛島に行った布施さんは、漁業を奪われた住民の憤りを報告。「個人の権利が国防の名の下に踏みにじられている」と述べた。

 米国の覇権主義を批判し、ASEAN(東南アジア諸国連合)の米中どちらにもつかない方針を評価。「軍拡反対だけでなく、外交ビジョンを示して闘うことが必要」と提起した。

 「戦争止めよう!沖縄・西日本ネットワーク」の藤井幸子さんが石垣島からオンライン参加。同ネットワークが主催する政府交渉(6月6日13時〜衆院第一議員会館)と市民交流集会(7日13時30分〜日本教育会館)への結集を呼びかけた。

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