2025年08月08日 1882号
【極右・グローバル資本に打ち勝つ労働者層との対話/MDS(民主主義的社会主義運動委員長 佐藤和義さん】
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自民党・公明党が参議院選挙で敗北した。当然の結果だ。これほどろくでもないことをしてきた政権の与党が支持されるわけがない。しかし、参政党や国民民主党が伸長した。彼らの手法は、敵を作って、市民が抱えている生活上の不満や悩みを全部吸収するものだ。
労働者の給料が上らないのは外国人のせいではないし、高齢者のせいでもない。ボロ儲けし内部留保をため込みながら払わない資本が悪い。ところが、参政などは平気で嘘を言う。事実はどうでもよく、人びとの怒りやうっ積した感情に働きかけ、組織していく。
そうした手口は、欧州で台頭する極右政党、「ドイツのための選択肢」や「国民連合」(フランス)と同じものだ。彼らは福祉排外主義といって福祉給付の充実を唱えたり(外国人は除外)、減税を主張したりするが、根底にあるのは排外主義だ。彼らは、市民生活を悪化させている元凶であるグローバル資本主義は批判しない。軍拡にも触れない。日本の極右もそうだ。
残念ながら、共産党は議席を減らし、社民党は現状維持がやっとだった。一方、米国ではニューヨーク市長選挙に向けた民主党の予備選でDSAのゾーラン・マムダニが勝利した。マムダニ陣営は5万人のボランティアを駆使し、160万軒以上の戸別訪問を行った。大政党が見捨てた労働者層に働きかけ、支持を広げていったのだ。非常に大きな成果であり、私たちもそうして勝っていきたい。
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