2025年08月15日 1883号

【かながわ2陣訴訟 またしても6・17判決に追随】

 7月31日、福島原発かながわ2陣訴訟の一審判決が横浜地裁で言い渡された。

 高取真理子裁判長は「原告らの請求をいずれも棄却する」「訴訟費用は原告らの負担とする」と主文だけ読み上げると、判決理由を述べることもなく逃げるように退廷した。傍聴席からは「ちゃんと説明しろ!」などの声が飛んだ。

 裁判所前には、弁護団が用意した「不当判決」「国の責任を否定」の旗とは別に原告団が用意した旗も掲げられた。1つは「我ら主張枉(ま)げず」、もう1つは何も書かれていない白い旗。原告団長村田弘さんによると「こんな判決、言葉がない」という意味とのこと。

 報告集会で弁護団は、判決は「国は敷地高を超える津波(869年貞観〈じょうがん〉津波)の可能性を把握していた」としながら、結果回避可能性の検討ではその知見を全く考慮しておらず、「裁判の名に値しない」と批判。原告側は控訴する予定だ。

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