2025年09月05日 1885号

【祝園弾薬庫増設工事着工強行に抗議 150人が緊急行動/京都・精華町】

 8月18日、7月の一方的住民説明会だけで自治体への事前通告もなく弾薬庫増設工事開始が強行された。「京都・祝園ミサイル弾薬庫問題を考える住民ネットワーク(ほうそのネット)」は24日、強行への抗議と、工事は認められず、全体の説明会開催と長射程ミサイルを置かないことを求める請願書の提出行動に取り組んだ。

 約150人が車に分乗して陸上自衛隊祝園分屯地正面ゲート前に集まり抗議集会。「精華の会」の真崎一伸さんが「今ここに弾薬庫を作られてしまうと子どもたち、孫たちに申し訳ない。僕たちだけの問題ではない。弾薬庫問題を語り広め、中止へ頑張ろう」とあいさつ。「国の横暴を認めてはいけない」(枚方市・大田幸世さん)をはじめ、交野(かたの)市、京田辺市、奈良市など近隣各地からの参加者も次々に発言した。

 ほうそのネット共同代表の呉羽真弓さんは「説明会を求める署名1万4250筆に込められた思いを全く聞き入れず着工。それから毎日抗議行動している。今日は請願という形で分屯地責任者に届けたい」。同副代表の神田たかひろ精華町議も「弾薬庫は、平時でも爆発事故の危険、有事には敵基地から攻撃される恐れがある。防衛予算が8兆、9兆になり、市民生活を壊すと町なかで訴えている」とアピールした。

 参加者はガードマンが立ち並ぶゲートに向けて「住民説明会を開催せよ」「造成工事をただちに中止せよ」とシュプレヒコール。

 請願書提出には正門前で責任者・吉野真澄司令による対応を、との事前要請にもかかわらず、分屯地側は代理による路上での受け渡しとし、理由もまともに説明しない対応に終始した。参加者から怒りの声が上がる。ほうそのネットは「憲法に保障された請願への不誠実な対応は受取拒否だ」と不当性を指摘し、ゲート前で請願書を読み上げた。

 その後、精華町内などで住民に請願行動を報告し、工事強行に抗議する「ほうそのネットNews」を配付。この日以降も説明会を求める署名集めや近隣への宣伝行動が呼びかけられた。同ネットなどは10月19日、祝園全国集会を準備している。



MDSホームページに戻る   週刊MDSトップに戻る
Copyright Weekly MDS