2025年09月12日 1886号
【入管庁は私たちを強制送還しないで/仮放免の高校生らが直接訴え/親と子が安心して生きられる社会を】
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出入国在留管理庁は5月発表の「国民の安全・安心のための不法滞在者ゼロプラン」を受け、この夏、難民申請中の外国人住民を相次いで強制送還している。
反貧困ネットワークは8月27日、「入管庁による子どもと親の送還を今すぐやめてください」と求める緊急院内集会を開催。265人が参加した。
「在日クルド人と共に」の三浦尚子さんが強制送還の実情を報告する。「7月以降、3組の家族と単身者合わせて30人近くが送還された。父親が収容・強制送還された子は、学校でも暗く沈んだ表情で何も話そうとしないという。送還直前まで学校の運動部で練習試合をしていた子も。友達に別れを告げることもできないまま送還された子らの心中はいかほどか」
当事者の高校生らもマイクをとった。「道具や遠征費が家計を圧迫するため、部活動をやめざるを得なかった。進路でも大きな壁。在留資格がないことを理由に入学を拒否されることもある」「自分の子どもが突然親と引き離されたり、知らない国に送還されたりしたら、仕方ないと言えますか。子どもたちの未来を奪わないで。子どもが親とともに安心して生きられる社会を」「父の仮放免の期限は9月。送られたらどうしよう、と困っている。助けてほしい」「入管に毎回行くとき、きょうお父さんが家に帰ってくるか、心配。お父さんのつらい顔を見ていつも心が痛む」
集会に先立つ省庁交渉でも「両手両足に手錠をかけられ、気絶している母を見て入管職員が笑っていた。これって入管がやっていいことなのか」などと問う。入管庁側は「個別事案については答えを差し控える」と繰り返すだけだった。 |
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